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詐害行為

読み: さがいこうい 

詐害行為とは、債務者が債権者を害することを知りながら(害意)、自己の責任財産を減少または散逸させる行為のことです。例えば、支払能力がないにもかかわらず親族に財産を贈与したり、相当対価を下回る価格で不動産を売却したりする行為が該当します。

詐害行為取消権(民法424条)

債権者は、債務者が債権者を害することを知って行った行為について、その取消しを裁判所に請求できます(詐害行為取消権・旧称:債権者取消権)。2020年の民法改正(債権法改正)により、要件・効果が明確化されました。

詐害行為取消権の要件

  • 客観的要件:詐害行為によって債務者の無資力(弁済できない状態)が生じ、または悪化すること
  • 債務者の主観的要件:行為時に債権者を害することを知っていたこと(悪意)
  • 受益者の主観的要件:受益者(財産を受け取った者)も悪意であること(善意の受益者は取消不可)

詐害行為取消権の行使方法と効果

詐害行為取消権は裁判上のみで行使可能です(2020年民法改正で明確化)。取消しが認められると、受益者は不当に取得した財産(または価額)を返還する義務を負います。行使期限は、債権者が詐害行為を知った時から2年、または行為時から10年です。

企業法務での実務ポイント

事業再生・倒産場面では、経営者が倒産前に財産を隠匿・散逸させるケースに対応するため、管財人・債権者が詐害行為取消権を活用します。弁護士は取消対象行為の特定・受益者の悪意の立証・仮差押え・本訴での対応を担います。また、M&Aで取得した会社が過去に詐害行為を行っていた場合、取消権行使のリスクが買い手に影響するため、デューデリジェンスでの確認が重要です。

関連法令

民法(第424条以下)、破産法(否認権)、民事再生法

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