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事業再生ADR

読み: じぎょうさいせいえーでぃーあーる 

事業再生ADR(Alternative Dispute Resolution)とは、「裁判外紛争解決手続」を意味するADRの一種で、経済産業大臣が認定した「特定認証紛争解決機関」(現在は事業再生実務家協会=JATP等)が、資金繰りに困難を抱える企業(債務者)と金融機関(債権者)との間に中立的な立場で介入し、法廷外での債務の減免・条件変更により事業再生を図る手続きです。

事業再生ADRの特徴

  • 非公開性:手続きが外部に公表されないため、信用毀損リスクが低い
  • 法的整理に準じた税制優遇:債務免除益課税の繰り延べ等の税制上のメリットが受けられる
  • 全行同意の原則:対象となるすべての金融機関(対象債権者)の同意が必要
  • 一時停止の効力:ADR開始後、対象金融機関は一定期間、返済請求・担保実行等を自粛する慣行

事業再生ADRの手続きの流れ

  1. 認証紛争解決機関への申請・受理
  2. 金融機関への通知・一時停止(スタンドスティル)の協力要請
  3. 第三者専門家(弁護士等)による事業再生計画案の策定
  4. 金融機関との協議・全行同意の形成
  5. 事業再生計画の実行

私的整理との比較

事業再生ADRは私的整理ガイドラインと異なり、①認定機関による手続き管理、②税制優遇の適用、③産業競争力強化法の特例(担保権の行使制限等)が適用されます。より制度的・体系的な枠組みで再生を図れる点が特徴です。

企業法務での実務ポイント

事業再生ADRを活用するには、①実態的に再生可能であること、②主要金融機関の理解・協力が見込めること、が前提となります。弁護士は申請書類の作成・事業再生計画の法的妥当性確認・金融機関との交渉・担保権処理において中心的な役割を担います。法的整理(民事再生等)との選択においても、弁護士による適切な判断が重要です。

関連法令

産業競争力強化法(第127条以下)、裁判外紛争解決手続の利用の促進に関する法律(ADR促進法)、民事再生法、法人税法

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