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このような、悪意のあるネガティブな口コミや投稿にお困りではありませんか。たとえその根拠がなくても、ユーザーが企業を疑うきっかけになります。
このような口コミ削除は、個人でも行えますが、ほとんどの場合で裁判手続きが必要となりますので、一刻も早く削除したい場合は弁護士に相談することをおすすめします。この記事では、口コミ削除において弁護士に依頼できることや、費用、選び方、実際の解決事例などをご紹介します。
企業の口コミ削除で弁護士に相談できること
口コミ削除に関することを弁護士に相談する場合、以下のようなことも相談・依頼することができます。事務所により対応が異なりますので、事前確認も必ず行いましょう。
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悪意のある口コミの投稿によって業績に損害がでた場合は、損害賠償を請求できるケースもあります。弁護士に依頼しておけば、口コミ削除から損害賠償請求まで、回収できる金額などを判断しながら、進めることが可能です。
また、初めてのトラブルでどのような対応を取ればよいのか、口コミ削除できるかわからない人も、今後の進め方や削除の可否などについても弁護士に相談し、判断してもらうことができます。
企業法務弁護士ナビでは、無料相談できる事務所も掲載しております。相談=依頼ではありませんので、不安を抱えている・悩んでいるのであればまずはお気軽にご相談ください。
弁護士を通し口コミ削除した解決事例
実際にどのような解決が望めるのか、どのような事例があるのかなどあなたの会社の問題と比較しながら参考にしてみてください。
転職サイトに虚偽の書き込みをした発信者を特定し、和解した事例
【相談者:A社】 転職サイトに、複数のアカウントから連続して「ブラック企業」という悪意のある書き込みをされ、採用に大きな支障が出る事態に発展しました。どのように対応すればよいでしょうか。 |
【弁護士の対応】
サイト運営者に複数のアカウントの発信者情報開示請求を行いました。その結果、すべての発信は元従業員が行っていたことが判明。口コミを削除した上で、相手に損害賠償の支払いを交渉しました。
和解金支払いで和解が成立したと同時に、二度とこのような行為をしなよう、誓約書の作成をすることで、逆恨みでの書き込みや同じような書き込ませない対策を取ることに成功しました。和解成立できたので、訴訟で請求するより、時間や費用を抑えられました。
代表取締役に対する執拗な投稿に対し刑事告訴・民事訴訟をした事例
【相談者:B社代表取締役】 大手ネット掲示板上で、自身に対し「詐欺師」などの悪意ある投稿が1年半に渡り、執拗に投稿されたため、取引先や金融機関からも指摘を受けるようになりました。また、これらの心労によりうつ病を罹患してしまい、弁護士に相談しました。 |
【弁護士の対応】
発信者情報開示請求により、発信者を特定。相手の執拗な行為が、名誉毀損に該当することを理由に刑事告訴を申し立てました。また、民事訴訟も申し立てることで損害賠償の請求に成功しました。
名誉毀損などに該当する場合、刑事告訴により相手への罰則を求められるケースもあります。また、損害賠償も求めるのであれば、今回のようなに民事訴訟も申し立てることも可能です。両方の申立ては、時間や費用が掛かりますので、損害規模や精神的負担などを考慮し、弁護士とよく相談しましょう。
口コミ削除を弁護士に依頼する際の費用
口コミ削除を弁護士に依頼する際、「投稿者やサイト管理者に対して直接削除請求する方法」と「裁判所を介して削除請求する方法」のどちらを選択するかによって、依頼費用は異なります。
ここでは、弁護士費用の内訳や、依頼ケースごとにかかる費用相場について解説します。
弁護士費用の内訳
弁護士に対応を依頼する場合、相談料・着手金・報酬金などの弁護士費用が発生します。それぞれの内訳については以下の通りです。
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基本的に、相談料は30分5,000円~1万円となり、どのような相談でも変動しません。着手金や報酬金は依頼内容によって異なります。
任意の削除依頼を請求する場合
個人のサイトの運営者が、自分のサイトに企業の誹謗中傷に関することを書き込んでいる場合、相手方と交渉したり、サイトを削除するよう記した警告文を送ることで、任意的に内容を削除してもらえる可能性があります。その場合、弁護士費用は以下の通りです。
着手金 |
約5~10万円 |
報酬金 |
約5~10万円 |
合計 |
約10~20万円 |
また、内容証明を送る際は、その他実費が掛かりますので、ご注意ください。なお、任意交渉に応じてもらえない場合、裁判で請求することになります。
裁判所への発信者情報開示請求する場合
発信者情報開示請求では、相手の住所や氏名、電話番号などサイト利用時に登録した個人情報などを開示してもらう手続きです。裁判所に申立て、サイト運営者やプロバイダに開示命令が出れば開示してもらうことができます。
サイトにより、登録されている内容が異なりますので、ご注意ください。発信者を特定するための開示手続きの費用相場は以下の通りです。
着手金 |
20~30万円前後 |
報酬金 |
15~30万円前後 |
裁判費用 |
3~6万円 |
合計 |
約38~66万円 |
成功報酬や着手金を経済利益の何%と設定している事務所もあります。
裁判所を通し削除依頼する場合
裁判所を介した削除請求を弁護士に依頼する場合、費用相場は以下の通りです。
着手金 |
20~30万円前後 |
報酬金 |
15~30万円前後 |
裁判費用 |
3~6万円 |
合計 |
約38~66万円 |
裁判所に対して仮処分の申立てをする場合は、一時的に金銭の供託を要求される場合があります。個別の事件によって額は様々ですが、10~30万円の供託を要求されることが多いです。削除の仮処分命令が発令されれば、正式な裁判を経なくても、相手が削除に応じる可能性が高まります。
万が一、削除されない場合は、執行手続きを取ることが可能です。内容としては、当該情報を相手方が削除するまで、裁判所が定めた金額を支払わせることができます。
相手に損害賠償を請求する場合
損害賠償請求する場合は、民事訴訟を申し立てることになります。弁護士費用相場は以下の通りです。
着手金 |
約20~30万円 |
報酬金 |
獲得(もしくは請求)慰謝料額の16%前後 |
裁判費用 |
請求金額によって手数料が変動する 請求額100万円:1万円 請求額500万円:3万円 請求額1,000万円:5万円… 参考:手数料早見表|裁判所 |
相手を刑事告訴する場合
刑事告訴は、検察庁か警察署に「告訴状」を提出・郵送することで、申し立てることができます。相手を刑事告訴する際に、弁護士にかかる必要は告訴状の作成費、郵送などの実費です。
作成費は案件により大きく異なりますが、40~80万円が相場となります。
口コミ削除を弁護士に依頼する際の流れ
口コミ削除を弁護士に依頼する際、主に以下の流れで進めます。
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なお、予約時には「会社名・担当者氏名・対象サイト」などの情報が必要な場合もあります。
口コミ削除を弁護士に依頼する際のポイント
口コミ削除を弁護士に依頼する際、「弁護士であればどこでもよい」というわけではなく、依頼内容ごとに合った弁護士を選ぶことが重要です。ここでは、口コミ削除を弁護士に依頼する際のポイントを解説します。
インターネット知識が豊富な弁護士に依頼する
一口に弁護士と言っても、弁護士ごとに注力分野や問題解決実績などは異なります。口コミ削除を弁護士に依頼する際は、「インターネット知識が豊富な弁護士」に依頼するべきでしょう。
特に、インターネット上のトラブルを解決するためには、サーバー・IPアドレス・プロバイダ・ドメイン・DNSなど、一定のインターネット知識が必要です。また、情報が暗号化されているような複雑なケースでは、ITツールに関する最新知識が必要になることもあります。
ほかにも、問題解決実績・対応の早さ・説明の丁寧さなども判断材料になるでしょう。弁護士に関する情報については、それぞれの事務所HPより確認できます。
顧問弁護士契約を結ぶのも有効
顧問弁護士の場合は契約関係が長期にわたります。
日常的・継続的に会社の実情について把握することができるため、問題解決に向けた実効性の高いサポートやアドバイスが望めます。さらに優先的に案件対応を行ってくれるため、問題の早期解決も期待できるでしょう
また問題が発生するごとに弁護士を探して依頼する場合、候補先の選定や企業情報の説明など、さまざまな手続きに時間・労力が取られます。しかし顧問弁護士契約を結んでいることで、手続きにかかる手間の削減が可能です。
なお、顧問料として毎月一定額を支払う必要がありますが(相場として3~5万円程度)、問題が発生するごとに依頼する場合と比べて、結果的に費用を安く抑えられる場合もあります。「継続的に徹底したサポートが受けたい」という場合は、顧問弁護士契約を結ぶのが有効でしょう。
まとめ
悪意のあるネガティブな口コミは放置しているだけ、会社の損失につながります。発見したらできるだけ、早い段階で投稿を削除すると同時に相手を特定し、しかるべき対応を求めましょう。
また一口に弁護士と言っても、事務所ごとに注力分野や問題解決実績などは異なります。弁護士を選ぶ際は、実績を確認した上で、依頼前に相談を行うなどして、インターネット知識が豊富な事務所を探しましょう。
弁護士に依頼することで、自身は事業に専念できるほか、以下のようなメリットがあります。
- 最短で削除することで企業の損害を最小限に抑えられる
- 相手の特定が期待できる
- 交渉で相手と和解することも期待できる
- 最適な解決方法を提案してもらえる
- 事態が大事になった場合、各取引相手への対応についても相談できる
弁護士には、削除対応だけではなく、その後のアフターフォローについても依頼できます。小さい被害でも、後々大きな損害になる可能性があります。
まずはお気軽にご相談ください。