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法的再生

読み: ほうてきさいせい 

法的再生とは、民事再生法・会社更生法などの法律に基づき、裁判所が手続きを監督する形で実施される事業再生手続きの総称です。一定多数の債権者が同意した再生計画を、反対した少数債権者にも強制できる点が、私的再生との最大の違いです。

法的再生の主な手続き

  • 民事再生:個人・法人を問わず広く利用可能。旧経営陣が経営権を維持したまま再建できる。担保権者(別除権者)は手続き外で権利行使可能
  • 会社更生:株式会社のみ対象。担保権者も手続きに組み込まれる。原則として管財人が経営権を取得(DIP型を除く)

法的再生を選択するメリット

  • 少数反対者への強制力:多数決要件を満たした再生計画は、反対した債権者にも強制できる(クラムダウン)
  • 包括的な債務整理:担保権・保証債務も含めて一体的に整理できる(特に会社更生)
  • 否認権の行使:管財人が破産前の不当な財産処分を取り消し、財産を回収できる
  • 透明性・公平性:裁判所の監督により手続きの透明性が確保され、債権者間の公平が担保される

法的再生を選択するデメリット

  • 手続きが公開されるため風評リスクがある(官報公告・登記)
  • 手続きに時間・費用がかかる
  • 申立てによって取引先・金融機関との関係が変化するリスクがある
  • 経営の自由度が一定程度制約される(裁判所・管財人・監督委員の監督)

企業法務での実務ポイント

法的再生の申立てを検討する際は、(1)私的再生では解決できない理由の整理、(2)申立て前の財産保全(否認権対象行為の回避)、(3)取引先・従業員への通知タイミングと方法、(4)申立て後の事業継続に必要な資金(DIPファイナンス)の確保、(5)スポンサー候補の検討を同時並行で進める必要があります。申立ての意思決定から申立てまでの期間は極力短縮し、情報漏洩による事業価値毀損を防ぐことが重要です。

関連法令

民事再生法、会社更生法、破産法

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