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企業法務の用語集
偏頗弁済(へんぱべんさい)とは、支払不能状態にある債務者が、倒産手続き申請前の一定期間内に、特定の債権者(関係会社・取引先・個人保証人等)に対して優先的な返済または担保提供を行う行為のことです。他の債権者を害するため、法的手続きにおいて否認権の対象となります。
破産法・民事再生法では、以下の場合に否認権(行為を取り消して財産を回収する権利)の対象となります。
法務部門は、経営が悪化した局面で「誰かに優先して返済したい」という経営者の意向に対して、否認権リスクを明確に説明することが求められます。支払不能が疑われる状況での弁済・担保提供は、後に管財人から取り消される可能性があるだけでなく、取締役の善管注意義務違反・背任責任にもつながるリスクがあります。倒産手続き申請を検討する際は、直近の弁済・担保設定の履歴を弁護士に開示し、否認権対象の有無を事前確認することが不可欠です。
破産法第160条(詐害行為否認)、第162条(偏頗行為否認)、民事再生法第127条(否認権)