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ADR

読み: おるたなてぃぶ・でぃすぴゅーと・れぞりゅーしょん 

ADR(Alternative Dispute Resolution:裁判外紛争解決手続)とは、裁判所による訴訟手続きによらず、第三者の関与のもとで当事者間の紛争を解決する手続きの総称です。調停・仲裁・あっせん・交渉支援などが含まれます。

ADRの主な類型

  • 調停:第三者(調停人)が当事者双方の間に入り、合意成立を助ける(合意がなければ解決しない)
  • 仲裁:当事者が仲裁人の判断に従うことを事前に合意し、仲裁人の下す仲裁判断に法的拘束力を持たせる
  • あっせん:第三者が当事者双方に解決案を提示して合意を促す(労働紛争等で多く使われる)

事業再生ADRとは

事業再生の文脈では特に「事業再生ADR」が重要です。産業競争力強化法(旧産業活力再生特別措置法)に基づき法務大臣が認証した「特定認証紛争解決機関」(現在は事業再生実務家協会〈JATP〉等が認定機関)が仲介する手続きで、主に中堅・大企業の私的整理において活用されます。

事業再生ADRの特徴

  • 全金融機関の一時停止義務:申立て後、参加した金融機関は手続き中の債権回収行為を一時停止する義務を負う(強制力はないが、慣行として機能)
  • 税務上の優遇:事業再生ADRに基づく債権放棄・DES等は、税務上の損金算入が認められやすい(法人税法上の要件を満たしやすい設計)
  • 法的手続きへの移行容易性:ADRで合意が得られない場合、民事再生等の法的手続きへスムーズに移行できる

企業法務での実務ポイント

事業再生ADRを選択する場合、参加する金融機関の同意取得が前提となるため、申立て前に主要金融機関との事前調整が不可欠です。ADRの成立・不成立が法的手続きの選択にも影響するため、法的手続きへの移行条件を事前に弁護士と設計しておくことが重要です。また、一般商事紛争(取引先との契約紛争・代金回収紛争)においては、訴訟より費用・時間が抑えられるADRの活用を法務部門が積極的に検討することが推奨されます。

関連法令

産業競争力強化法(事業再生ADR)、仲裁法、裁判外紛争解決手続の利用の促進に関する法律(ADR促進法)

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