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未払賃金立替払制度

読み: みはらいちんぎんたてかえばらいせいど 

未払賃金立替払制度とは、企業が倒産した際に未払いのまま退職を余儀なくされた労働者を救済するため、国(独立行政法人労働者健康安全機構)が未払賃金の一部(立替限度額の範囲内で80%)を立て替えて支払う制度です。賃金の確保等に関する法律(賃確法)第7条に基づきます。

対象となる倒産の種類

  • 法律上の倒産:破産・特別清算・民事再生・会社更生の手続き開始決定を受けた場合
  • 事実上の倒産(中小企業のみ):手続きを経ていなくても、事業活動が停止し再開の見込みがなく、賃金を支払う能力がないと労働基準監督署長が認定した場合

立替払いの対象・上限額

立て替えられるのは、退職日の6ヶ月前から立替払い請求日の前日までに支払期日が到来した未払賃金(定期賃金・退職手当)のうち、未払額の80%です。上限額は退職時の年齢によって異なります(2024年時点)。

  • 30歳未満:88万円
  • 30歳以上45歳未満:176万円
  • 45歳以上:296万円

申請手続きの流れ

  1. 破産管財人・監督委員等から「未払賃金の存在」の確認を受ける(法律上の倒産の場合)
  2. 退職後2年以内に労働者健康安全機構に立替払い請求書を提出する
  3. 機構が内容を審査・認定し、立替払いを実施する
  4. 機構は立て替えた金額について、企業(破産財団等)に対して求償権を取得する

企業法務での実務ポイント

法人破産を検討する際、従業員の未払賃金(賞与・退職金を含む)の立替払い対象額を事前に把握しておくことが重要です。倒産手続き開始後は速やかに破産管財人が労働者に未払賃金の証明書を発行できるよう、給与台帳・賃金台帳を整備・保全しておく必要があります。また、事実上の倒産(中小企業)の場合は、労働基準監督署への認定申請を従業員が行う必要があるため、会社側が申請方法を従業員に案内することが求められます。

関連法令

賃金の確保等に関する法律(賃確法)第7条、未払賃金の立替払事業に関する省令

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