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和議法

読み: わぎほう 

和議法(旧和議法)とは、大正11年(1922年)に制定された「和議法」(大正11年法律第72号)のことで、経済的に困難な状況に陥った債務者が、裁判所を通じて債権者と和議(弁済条件の合意)を成立させ、事業・生活の再建を図ることを目的とした法律です。2000年(平成12年)4月の民事再生法施行と同時に廃止されました。

和議法の概要

和議法は、債務者が裁判所に和議申立てを行い、債権者多数の同意(出席債権者の過半数かつ債権額の3分の2以上)を得て和議が成立した場合、裁判所がこれを認可することで法的効力を持たせる手続きでした。

和議法の問題点と廃止の経緯

和議法は長年活用されてきましたが、バブル崩壊後の不況下において以下の問題点が顕在化し、廃止が決定されました。

  • 担保権者の問題:担保権者(別除権者)が手続きに拘束されず、担保権行使により事業資産が散逸するリスクが高かった
  • 手続きの硬直性:和議条件(弁済率・期間)の設定が画一的で、柔軟な再建計画を立てにくかった
  • 悪用・濫用事例:和議申立てを時間稼ぎや資産隠しに利用するケースが問題視された
  • 国際的な制度との乖離:米国のChapter 11(連邦破産法第11章)のような現代的な再建型手続きとの差が大きかった

民事再生法への移行

これらの問題を解決するために制定されたのが民事再生法です。民事再生法は担保権者の取り扱い・手続きの柔軟性・DIP型経営の維持など、和議法の欠点を補う形で設計されています。

企業法務での実務ポイント

和議法は廃止済みであるため、現在の実務においては直接関与することはありませんが、歴史的経緯として民事再生法の前身であることを理解しておくことは、制度の背景・趣旨を把握する上で有益です。古い判例・文献を参照する際に「和議」という用語が登場することがあるため、現行法上の「民事再生」との対応関係を把握しておくことが必要です。

関連法令

民事再生法(平成11年法律第225号・和議法廃止と同時施行)

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