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企業法務の用語集
DIPファイナンス(DIP Finance)とは、民事再生法・会社更生法などの法的倒産手続きを申請した企業に対し、手続き開始後も事業継続に必要な運転資金・設備資金を新たに融資する金融手法です。「DIP」は「Debtor in Possession(占有継続債務者)」の略で、旧経営陣が経営権を維持している状態を指します。
法的倒産手続き開始後の新規融資は「共益債権」として扱われます(民事再生法第119条・120条、会社更生法第127条)。共益債権は、既存の再生債権・更生債権よりも優先して弁済される最上位の債権であり、手続き終了を待たずに随時弁済できます。この優先弁済保護があるため、金融機関も倒産手続き中の企業への融資(DIPファイナンス)に応じやすくなります。
DIPファイナンス契約では、融資金額・金利・担保(共益債権としての担保優先性)・期間・返済方法を明確に定めることが必要です。民事再生の場合、裁判所の許可(民事再生法第41条の重要財産の処分許可)が必要な場合があるため、申立て代理人弁護士と調整します。DIPファイナンスの確保が申立て前に見通せているかどうかは、手続き申立ての可否判断においても重要な要素の一つです。
民事再生法第119条・第120条(共益債権・共益債務)、会社更生法第127条、破産法第148条(財団債権)