用語集

企業法務の用語集

お気に入り追加

DIPファイナンス

読み: でぃーあいぴーふぁいなんす 

DIPファイナンス(DIP Finance)とは、民事再生法・会社更生法などの法的倒産手続きを申請した企業に対し、手続き開始後も事業継続に必要な運転資金・設備資金を新たに融資する金融手法です。「DIP」は「Debtor in Possession(占有継続債務者)」の略で、旧経営陣が経営権を維持している状態を指します。

DIPファイナンスの法的位置づけ

法的倒産手続き開始後の新規融資は「共益債権」として扱われます(民事再生法第119条・120条、会社更生法第127条)。共益債権は、既存の再生債権・更生債権よりも優先して弁済される最上位の債権であり、手続き終了を待たずに随時弁済できます。この優先弁済保護があるため、金融機関も倒産手続き中の企業への融資(DIPファイナンス)に応じやすくなります。

DIPファイナンスの主な提供者

  • 既存のメインバンク:企業との関係性・事業内容を熟知しているため、継続支援のケースが多い
  • 政府系金融機関:日本政策金融公庫・中小企業基盤整備機構が中小企業向けに提供するケースがある
  • 事業再生ファンド:スポンサーとして関与するファンドがDIPファイナンスを提供し、再建後の株主となるケースもある

DIPファイナンスの実務的な活用場面

  • 仕入代金・人件費・光熱費などの日常的な運転資金の確保
  • 事業継続に必要な設備更新・修繕資金
  • スポンサー選定・事業譲渡プロセス中の「つなぎ融資」

企業法務での実務ポイント

DIPファイナンス契約では、融資金額・金利・担保(共益債権としての担保優先性)・期間・返済方法を明確に定めることが必要です。民事再生の場合、裁判所の許可(民事再生法第41条の重要財産の処分許可)が必要な場合があるため、申立て代理人弁護士と調整します。DIPファイナンスの確保が申立て前に見通せているかどうかは、手続き申立ての可否判断においても重要な要素の一つです。

関連法令

民事再生法第119条・第120条(共益債権・共益債務)、会社更生法第127条、破産法第148条(財団債権)

関連用語集

貴社の課題解決に最適な
弁護士とマッチングできます
契約書の作成・レビュー、機密性の高いコンフィデンシャル案件、M&A/事業承継など、経営者同士でも話せない案件も、
企業法務弁護士ナビでは完全非公開で相談可能です。貴社の課題に最適解を持つ弁護士、最大5名とマッチングできます。
弁護士の方はこちら