用語集

企業法務の用語集

お気に入り追加

第二会社方式

読み: だいにかいしゃほうしき 

第二会社方式とは、財務的に困難な状況にある企業(旧会社)から、収益力のある事業・資産のみを新設した会社(第二会社)に移転し、旧会社を別途清算・破産させることで、事業を継続しながら過剰債務を処理する事業再生手法です。スポンサー方式の一形態とも言えます。

第二会社方式の仕組み

  1. 優良事業の特定:旧会社の事業・資産を「優良部門」と「不採算部門・過剰債務」に分類する
  2. 新会社(第二会社)の設立:スポンサーまたは経営陣が新会社を設立する
  3. 事業譲渡または会社分割:会社法上の事業譲渡または会社分割によって優良事業を第二会社に移転する
  4. 旧会社の清算・破産:不採算部門と残存債務を抱えた旧会社を特別清算・破産処理する

第二会社方式のメリット

  • 事業・雇用・取引先関係を継続できる
  • 旧会社の連帯保証・過剰債務をリセットできる
  • 法的手続きを避けて私的に実行できる(私的整理型の場合)
  • 手続きが迅速で、事業価値の毀損を最小化できる

法的リスクと注意点

第二会社方式には、以下の法的リスクが伴います。

  • 詐害行為取消権:旧会社の債権者が、事業譲渡を詐害行為として取り消す法的手段を持つ(民法424条)
  • 否認権:旧会社が破産した場合、管財人が不当に廉価な事業譲渡を否認できる(破産法160条)
  • 事業譲渡の対抗要件:従業員・取引先への承継については個別同意が必要な場合がある

企業法務での実務ポイント

第二会社方式を実施する際は、事業譲渡価格の適正性(第三者評価)を確保することが詐害行為・否認権リスクを回避する上で最重要です。また、旧会社の主要債権者(金融機関)の事前了解を得ておくことが、後の法的紛争を防ぐ観点から不可欠です。労働契約・取引基本契約の承継については、従業員・取引先個別の同意取得を漏らさないよう法務部門が管理します。

関連法令

会社法(事業譲渡・会社分割)、破産法第160条(否認権)、民法第424条(詐害行為取消権)

関連用語集

貴社の課題解決に最適な
弁護士とマッチングできます
契約書の作成・レビュー、機密性の高いコンフィデンシャル案件、M&A/事業承継など、経営者同士でも話せない案件も、
企業法務弁護士ナビでは完全非公開で相談可能です。貴社の課題に最適解を持つ弁護士、最大5名とマッチングできます。
弁護士の方はこちら