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通常清算

読み: つうじょうせいさん 

通常清算とは、会社が解散した後に清算人を選任し、会社の財産を清算(換価・債務弁済・残余財産分配)して法人格を消滅させる手続きのことです。会社法に基づく標準的な清算手続きであり、財産が債務を上回る(債務超過でない)場合に適用されます。

解散事由と清算開始

会社は以下の事由によって解散し、清算手続きに入ります(会社法第471条)。

  • 定款で定めた存続期間の満了
  • 定款で定めた解散事由の発生
  • 株主総会の決議(特別決議:3分の2以上の賛成)
  • 合併(合併により消滅する場合)
  • 裁判所の命令または判決
  • 破産手続き開始決定

通常清算の手続きの流れ

  1. 解散決議・清算人選任:株主総会で解散を決議し、清算人(通常は代表取締役が就任)を選任する。法務局への登記も必要
  2. 財産目録・貸借対照表の作成:解散時の財産状況を明らかにする
  3. 債権者への公告・催告:官報に公告し、2ヶ月以上の申出期間を設ける(会社法第499条)
  4. 財産の換価・債務の弁済:資産を換価して、優先順位に従い債務を弁済する
  5. 残余財産の分配:債務弁済後の残余財産を株主に分配する
  6. 決算報告の作成・承認:株主総会で決算報告を承認する
  7. 清算結了登記:法務局に清算結了の登記を申請し、法人格が消滅する

特別清算との違い

通常清算は財産が債務を上回る場合の手続きです。清算の過程で財産が債務を下回ることが判明した場合(債務超過)、清算人は特別清算の申立てを裁判所に行う義務があります。

企業法務での実務ポイント

清算期間中も会社は存続し(「清算中の会社」として)、清算の目的の範囲内で業務を継続できます。法務部門は清算人の善管注意義務(取締役と同等)を念頭に置き、債権者への適正な通知・弁済順序の遵守・株主への残余財産分配の適法性を確保する必要があります。また、消費税・法人税の最終申告(清算確定申告)にも対応が必要です。

関連法令

会社法第471条(解散事由)、第475条〜第499条(清算手続き)

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