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特別清算

読み: とくべつせいさん 

特別清算とは、解散した株式会社が債務超過の状態(または債務超過の疑い)にある場合に、裁判所の監督のもとで行う清算手続きです。会社法第510条以下に規定されており、通常清算と破産の中間的な手続きとして位置づけられています。

特別清算の特徴

  • 株式会社のみが対象:個人・合同会社等は対象外。解散済みの株式会社が対象
  • 裁判所の監督:清算人が主導するが、裁判所の許可が必要な行為がある(重要財産の処分等)
  • 債権者との協定:清算協定(債権カット・弁済スケジュール)を債権者多数決で成立させ、裁判所が認可することで少数反対債権者にも効力が及ぶ
  • 破産より手続きが簡便:管財人を選任せず清算人が継続する点で、破産より簡便な場合がある

特別清算の手続きの流れ

  1. 特別清算の申立て:清算人・債権者・監査役・株主が裁判所に申立て
  2. 開始命令:裁判所が開始命令を発し、清算人が裁判所の監督下に置かれる
  3. 財産目録・債権者一覧の作成:全資産・全債務の把握
  4. 協定案の策定:各債権者への弁済比率・スケジュールを定めた協定案を作成
  5. 債権者集会:協定案に対して債権者の多数決(議決権総額の3分の2以上かつ総債権者数の過半数)による議決
  6. 裁判所による協定認可:認可後、少数反対債権者にも協定の効力が及ぶ
  7. 協定の履行・清算結了:協定に従い弁済を完了し、清算結了登記

破産との使い分け

特別清算は債権者との事前合意(協定)が成立見込みがある場合に有効です。協定成立の見込みがない場合や、不正行為・否認権行使が必要な場合は、破産手続きへの移行(裁判所が職権で移行命令を発する場合も)が選択されます。

企業法務での実務ポイント

特別清算の申立てにあたっては、主要債権者(金融機関)との事前交渉で協定案の骨格について内諾を得ておくことが手続き円滑化の鍵です。協定議決要件(3分の2以上)を満たすための債権者構成の把握と、各債権者への説明資料(財産調査報告書・弁済計画)の準備が必要です。法務部門は清算人の選任・権限・報酬の設計と、裁判所への申立書類の作成を弁護士と連携して進めます。

関連法令

会社法第510条〜第574条(特別清算)

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