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破産管財人

読み: はさんかんざいにん 

破産管財人とは、裁判所が破産手続き開始決定と同時に選任する法律上の機関(破産法第74条)であり、破産者の財産(破産財団)の管理・保全・換価を行い、債権者への配当を実施する役割を担います。実務上は弁護士が選任されるのが通例です。

破産管財人の主な職務

  • 財産の調査・保全:破産者の全財産を調査し、散逸を防ぐために必要な保全措置(仮差押・鍵の受領等)を講じる
  • 否認権の行使:破産前に行われた不当な財産処分(偏頗弁済・廉価売却等)を取り消し、財産を破産財団に回復させる(破産法第160条)
  • 財産の換価:不動産・動産・株式等の財産を競売または任意売却により換価する
  • 債権の調査・確定:届け出られた破産債権の内容を調査し、異議がある場合は異議を述べる
  • 配当:換価した財産から優先順位に従い債権者に配当する
  • 免責調査:個人破産の場合、免責不許可事由の有無を調査して裁判所に意見を述べる

破産管財人の権限と義務

破産管財人は、破産財団に属する財産の管理処分権を専属的に持ちます(破産法第78条)。一方で、裁判所に対して定期的に報告を行う義務があり、重要な行為には裁判所の許可が必要です。善管注意義務を負い、職務遂行中の過失によって生じた損害については賠償責任を負います。

企業法務での実務ポイント

法人破産の場合、代表者は管財人に対して財産・帳簿・契約書・印鑑等を誠実に引き渡す義務があります。管財人への不誠実な対応(財産隠匿・帳簿偽造等)は免責不許可事由となり、代表者個人の免責が得られないリスクがあります。法務担当者は、管財人からの照会・資料要求に迅速に対応できる体制を整え、過去の契約関係・担保設定の状況を整理しておくことが求められます。また、管財人に対する報酬(財団債権として優先弁済)も手続きコストとして事前に見積もることが重要です。

関連法令

破産法第74条(破産管財人の選任)、第78条(管理処分権)、第160条(否認権)

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