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企業法務の用語集

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不渡手形

読み: ふわたりてがた 

不渡手形(ふわたりてがた)とは、支払期日(満期日)に手形の振出人(発行者)が振り出した銀行の当座預金残高が不足していたり、手形の形式不備などの理由により、支払銀行が支払いを拒絶した手形のことです。

不渡りの種類

  • 0号不渡り:手形の形式不備・偽造・変造など、法的に手形として無効な場合。取引停止処分の対象とならない
  • 1号不渡り:資金不足・取引なし(口座の凍結・閉鎖)が原因の場合。最も多い類型。2回で取引停止処分対象
  • 2号不渡り:詐欺・盗難・偽造を理由として振出人が異議申立てをした場合。取引停止処分の対象となる場合がある

銀行取引停止処分と実質的倒産

同一の振出人が6ヶ月以内に2回(1号または2号)の不渡りを出した場合、全銀行協会(全国銀行協会)の申合せにより、2年間の当座取引停止処分が科されます。当座預金が使えなくなると手形・小切手が発行できなくなるため、商取引が事実上不可能となり「実質的倒産」と見なされます。

手形不渡りの法的効果

  • 遡及請求権の発生:手形の所持人は振出人だけでなく、裏書人(手形を転々流通させた関係者)にも支払いを請求できる
  • 時効:約束手形の遡及権の消滅時効は1年(振出人への請求権は3年)
  • 手形訴訟:不渡手形を証拠として手形訴訟(簡易・迅速な訴訟)を提起できる

企業法務での実務ポイント

取引先から受け取った手形が不渡りになった場合、速やかに支払呈示証書(拒絶証書)を作成して遡及権の保全を図ることが重要です。実務上は、銀行から不渡届が来た時点で取引先の経営状態を確認し、売掛金の保全(仮差押・担保取得等)を検討します。自社の資金繰り管理においても、仕入・外注先への手形支払いは残高管理を徹底し、不渡り防止の内部統制が求められます。

関連法令

手形法、小切手法、民事訴訟法(手形訴訟:第350条以下)

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