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事業をおこなう際は、様々なシーンで「支払い」が発生します。
この支払いには、法律によって時効が設けられていることが多いです。
ただし、その債務の種類によって時効の成立時期は異なるため注意が必要です。
本記事では、支払いの時効に関する基本・成立時期・対処法などについて説明します。
消滅時効とは、一定期間行使されなかった権利を消滅させる制度です(民法第166条)。
時効の期間は債権によって異なりますが、民法の基本的なルールは以下のとおりです。
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法律によって時効が定められている場合もありますが、基本は民法のルールに従います。
なお、消滅時効が成立した場合は、時効を援用する旨の意思表示をする必要があります。
ここでは、事業者向けに支払い内容別に時効の成立期間を紹介します。
商品・サービスの購入代金の時効は、民法の規定に基づきます。
そのため、原則として購入したときから5年で消滅時効が成立します。
また、掛取引の場合は買掛金の支払い時期が来たときから5年で成立することになります。
なお、2020年3月以前の取引きでは、消滅時効の成立時期が異なるため、注意が必要です。
従業員に支払う賃金・給与・残業代などの時効は、労働基準法で規定されています。
本来の時効は5年ですが、現在は経過措置のため3年です(労働基準法第115条・143条)。
なお、通常の賃金とは別の扱いとなる退職金の時効は5年となっています(同法第115条)。
水道代・電気代・ガス代などの消滅時効は民法に基づき原則として5年です。
ただし、ただし、2020年3月以前に発生した費用については、旧民法に基づき時効期間が2年となる場合があります。
現在契約している公共サービスの契約日を正しく確認しておく必要があるでしょう。
健康保険料・年金保険料・労働保険料なども支払う必要があります。
社会保険料の時効は、原則として2年です(健康保険法第93条など)。
しかし、社会保険料の督促には「時効の更新」の効力があるため時効は成立しにくいです。
法人税・消費税・法人住民税・法人事業税なども支払う必要があります。
状況や税目により異なりますが、通常の時効期間は5年です(国税通則法第70条など)。
なお、法人税・消費税などの国税について不正をしている場合、時効は7年となります。
ここでは、支払いの時効タイミング別に取るべき対応を説明します。
消滅時効が完成していない場合は、支払いに応じる必要があるでしょう。
支払いに応じなければ任意の請求だけでなく、裁判手続きに移行する可能性もあります。
また、社会保険料や税金では、裁判手続きを経ずに差し押さえをされることもあります。
支払いに間に合わない場合には、債権者に分割払いなどの相談をするのがおすすめです。
消滅時効が完成している場合は、援用手続きをおこなうようにしましょう。
援用手続きは、一般的に時効援用通知書を作成し、内容証明郵便で送付しておこないます。
時効の援用に関する基礎知識は以下のページでも解説しているため、確認してみましょう。
【関連記事】時効の援用とは|条件や手続きの流れを解説
ここでは、事業者向けに支払いの時効に関する注意点を説明します。
起算点とは、時効のカウントを始めるタイミングのことです。
この起算点は債務によって異なるため、適切にカウントをおこなうことが大切です。
| 債権の種類 | 時効の起算点 |
|---|---|
| 商品代金 | 掛取引の支払日 ※期日がない場合は原則として契約日 |
| 賃金・給与 | 本来の支給日の翌日 |
| 事業ローン | 最後の返済期日の翌日 |
| 社会保険料 | 保険料の納付期限の翌日 |
支払いの時効を確認する際には、まず債務の起算点がいつなのかを確認しましょう。
時効には、完成猶予(ストップ)や更新(リセット)という制度が設けられています。
| 種類 | 具体例 |
|---|---|
| 時効の完成猶予 | 催告された場合 裁判上の請求を受けた場合 強制執行の手続きをされた場合 |
| 時効の更新 | 確定判決等で権利が確定した場合 強制執行の手続きが完了した場合 債務の承認をした場合 |
これらの事情があると、時効のカウントが変わり、時効の成立にも影響してしまいます。
債務の発生から時効完成までの間に、催告や裁判上の請求などがないかを確認しましょう。
債務者側は、時効援用権の喪失に注意する必要があります。
時効援用権の喪失とは、債権者に対して支払いの意思表示をしてしまうこと等を指します。
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時効完成後に債務の承認をしてしまうと、信義則上、時効を援用することができなくなってしまいます。
事業をおこなっている場合、基本は期限どおりに支払うことが多いでしょう。
しかし「ある日、突然数年前の請求が来た場合」に支払うべきか迷うことはあります。
もし支払いに関する時効について不明点があるなら弁護士に相談するとよいでしょう。
事業について相談したい場合は「企業法務弁護士ナビ」で弁護士を探すのがおすすめです。
近くの企業法務が得意な弁護士を探して、時効に関するアドバイスを受けてみましょう。
編集部
本記事は企業法務弁護士ナビを運営する株式会社アシロ編集部が企画・執筆いたしました。
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