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「損害賠償請求されたらどうすればいいのか?」
会社経営をしていると、予期せぬ法律トラブルに巻き込まれることがあります。事案によっては相手方から損害賠償請求をされることも予想されます。その際、対処法を知っておくことで、トラブルを早期に解決し、より適切な結果に繋げられる可能性が高まるでしょう。
本記事では、会社が損害賠償請求を受けた場合の対応方針、請求された際の確認事項、トラブル内容ごとの賠償金の目安などについて解説します。また、損害賠償トラブルを弁護士に相談・依頼するメリットも紹介します。自社だけで抱え込まずに弁護士も活用しましょう。
損害賠償請求を受けた場合、会社が取り得る対応はひとつではありません。請求内容や証拠の有無に応じて、方針を選ぶ必要があります。ここでは会社側の対応方針を説明します。
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請求に法的根拠があり、適正な金額であると判断される場合は、支払いに応じる方向で手続きを進めましょう。これにより迅速に損害賠償トラブルの解決を目指せます。ただし、将来的なトラブルを回避するために、清算条項付きの合意書を作成しておくのが望ましいです。
また、賠償責任保険に加入している場合、当該事案が保険でカバーできるかどうかを確認しましょう。たとえば、使用者賠償責任保険を使えば、労災保険でカバーしきれない損害を保険で補償できます。経済的な負担を大幅に軽減できるため活用することをおすすめします。
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請求の一部に争いがある場合や、請求額が相場よりも高額な場合は、減額交渉を検討すべきです。これにより適正な金額でトラブルを解決できる可能性が高まります。なお、交渉だけで解決できるケースもありますが、場合によっては裁判手続きに移行することもあります。
賠償金(慰謝料)が、類似の事案よりも高額である場合は、交渉によって減額できる余地があります。また、相手方にも過失がある場合や、相手方の心因的・身体的要因によって損害が大きくなった場合なども、賠償金を減額できる典型的なケースといえるでしょう。
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法的根拠がない場合や事実とまったく異なる場合は、損害賠償の支払いに応じず、争うほうがよいでしょう。交渉や裁判手続きを通じて責任がないことが認められれば、賠償金を一切支払わずに済みます。ただし、全面的に争うため長期化しやすいことが懸念点となります。
相手方が一方的に請求だけを続けてくる場合は、会社側が債務不存在確認訴訟を提起するのもひとつの方法です。この訴訟に勝利すれば、支払義務がないことを確定させることができます。理不尽な請求であっても、訴訟を通じて冷静な解決を目指すことができるでしょう。
損害賠償請求を無視・放置すると、相手方は裁判手続きに移行する可能性が高いです。
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こうした裁判手続きによって審判や判決が確定してしまうと、相手方は債務名義を獲得することになります。債務名義があると、強制執行(差し押さえなど)が可能となります。会社の財産を差し押さえられるリスクが高まり、経営や事業などにも影響が生じるでしょう。
支払義務がない場合や請求内容に納得できない場合でも、損害賠償請求を無視・放置することはおすすめできません。少なくとも返答するか、企業法務が得意な弁護士に相談するのが望ましいです。特に、本業に専念したい場合は、弁護士に依頼して対応を任せましょう。
ここでは、会社が損害賠償請求をされたときの確認事項について説明します。
損害賠償請求をされた際は、相手方の主張が事実と合致しているかを確認しましょう。
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相手方の主張する事実がなければ、誤認や架空請求などの可能性も考えられます。そこで社内の関係者への聞き取りや資料の突き合わせなどをおこない、事実関係を把握することが大切です。事実関係に疑いがある場合は、相手方に証拠の提示を求めるのもよいでしょう。
会社に損害賠償責任が生じる主なケースとそれぞれの成立要件は以下のとおりです。
| 法的根拠 | 成立要件 |
|---|---|
| 債務不履行 (民法第415条) |
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| 不法行為 (民法第709条) |
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まず請求の根拠が債務不履行なのか、不法行為なのかを判断する必要があります。そのうえで「実際にそれぞれの要件を満たしているかどうか」の判断をおこないます。損害賠償請求の要件を満たしていない場合には、その請求を拒否できる可能性が高まるでしょう。
損害賠償として請求できる金銭は、大きく以下の3つに分類できます。
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実際にどのような損害が発生しており、それが妥当な金額かどうかを確認する必要があります。特に、消極損害や慰謝料を請求されている場合は注意が必要です。金額の根拠を明確にしたり、類似の事案と比較したりして、金額が適切かどうかを判断するようにしましょう。
損害賠償請求権には消滅時効があり、時効が完成していれば支払義務がなくなります。
| ケース | 時効の期間 |
|---|---|
| 債務不履行の場合 (民法第166条、第167条) | 【通常の場合
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| 不法行為の場合 (民法第724条、第724条の2) | 【通常の場合】
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上記の期間を経過しており、消滅時効が完成している場合は、支払いに応じる必要はありません。ただし、時効が完成している場合は、会社側は「時効が完成した」旨を主張しておく必要があります。内容証明郵便などを使って、時効援用の手続きをおこないましょう。
ここでは、会社が従業員から損害賠償請求される典型例と賠償金の相場を紹介します。
不当解雇や退職強要に該当する場合は元従業員からバックペイや慰謝料を請求されます。
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通常、不当解雇や退職強要の場合、バックペイの支払いだけで済みます。しかし、バックペイを支払っても補填できないだけの精神的苦痛があるときは、慰謝料が認められる可能性があります。事案によって異なりますが、慰謝料は30万円~100万円程度になるでしょう。
長時間労働・過重労働を理由とする損害賠償額の相場は以下のとおりです。
| ケース | 相場 |
|---|---|
| 心身の不調が認められない場合 | 10万円~30万円程度 |
| うつ病などを発症している場合 | 10万円~300万円程度+休業損害 ※後遺症を負った場合は追加で発生 |
| 従業員が亡くなっている場合 | 2,000万円~2,800万円程度+逸失利益 |
長時間労働や過重労働を放置すると、安全配慮義務を怠ったと判断される可能性が高まります。特にうつ病を発症したり、過労死につながったりしている場合は高額な賠償金を請求されるでしょう。賠償金には慰謝料だけでなく、休業損害や逸失利益なども含まれます。
セクハラ・パワハラなどの損害賠償額の相場は以下のようになっています。
| ケース | 相場 |
|---|---|
| セクハラ |
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| パワハラ |
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会社は、ハラスメントについて安全配慮義務などの責任を負っています。ハラスメント対策が十分でなければ、損害賠償責任を負う必要が生じます。なお、ハラスメントの損害賠償の額については、その行為の悪質性や退職の有無などによって増減するでしょう。
ここでは、取引先や第三者から損害賠償請求をされるケースについて説明します。
取引先から損害賠償請求をされるケースには、以下のようなものが挙げられます。
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取引先とのトラブルの多くは、債務不履行・契約不適合に関するものです。事案によって異なりますが、被害に遭った側は追完請求・代金減額請求・解除・損害賠償請求をおこなえます。契約を守らなかった場合、取引先から損害賠償請求をされる可能性もあるでしょう。
【関連記事】契約不履行とは|3つの類型や不履行時の対応を解説
会社を経営している場合、以下のようなトラブルが生じることもあります。
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たとえば、従業員が業務中に交通事故を起こした場合です。このとき会社は、被害者に対して使用者責任(民法第715条)や運行供用者責任(自賠法第3条)に基づく損害賠償責任を負う可能性があります。このように会社が損害賠償責任を負うケースは数多くあるでしょう。
会社の損害賠償に関するトラブルは弁護士に相談・依頼するのがおすすめです。責任の有無の判断、交渉・訴訟対応、再発防止に向けた体制整備といった支援を受けられるでしょう。
弁護士に相談した際は、以下のような内容について判断してもらえます。
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自社だけでこれらを判断するのは非常に大変です。その点、弁護士に相談すれば事実関係や法的根拠などを踏まえて、損害賠償請求に応じるべきか、請求金額が適切かどうかなどを判断してくれます。今後の方針を決めるためにも、弁護士に相談することをおすすめします。
損害賠償請求をされたあとの交渉の流れは、大まかには以下のとおりです。
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弁護士に依頼した場合、これらの手続きの多くを任せることが可能です。また、訴訟といった裁判手続きに移行した場合でも、引き続き対応を弁護士に任せられます。交渉や訴訟などの負担が軽減するため、会社側はより経営・事業に専念できるようになるでしょう。
弁護士に依頼すれば、再発防止に向けたサポートも受けられるでしょう。
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損害賠償トラブルが発生した原因は様々です。企業法務が得意な弁護士であればそのような原因を踏まえて社内体制の課題を指摘し、より実効性のある再発防止策を提案してくれるでしょう。また、中には社外の相談窓口としてトラブルに対応してくれる事務所もあります。
会社が損害賠償請求をされた場合は「企業法務弁護士ナビ」の活用がおすすめです。
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掲載中の多くの法律事務所が、初回無料相談に対応しています。また、夜間・休日相談やオンライン相談に応じる事務所もあり、会社の都合に合う弁護士が見つけやすいです。「損害賠償請求をされそう」と悩んでいるときは、企業法務弁護士ナビを活用してみましょう。
ここでは、損害賠償を請求されたときにしてはいけない言動について説明します。
請求内容に納得できない場合でも、感情的に反論してはいけません。感情的に反論すると相手方との関係を悪化させ、話し合いによる解決が難しくなります。反論すべき点がある場合には、根拠となる資料や主張する内容を整理したうえで、冷静に伝えるようにしましょう。
損害賠償請求をされたからといって、安易に謝罪や支払いをしてはいけません。謝罪をしてしまうと「債務不履行や不法行為を認めた」と評価されるリスクが高まります。早急に返事が必要な場合でも「事実関係を確認します」などの内容に留めるほうがよいでしょう。
損害賠償トラブルは、関係者以外に口外してはいけません。トラブルの事実が社外に漏れると、社会的評価の低下につながるおそれがあります。また、相手方のプライバシー権や名誉権を侵害する内容を口外した場合、別のトラブルに発展するリスクがあるでしょう。
さいごに、損害賠償請求された方向けによくある質問に回答します。
どのような手続きで損害賠償請求等をされるかは事案によって異なります。通常は内容証明郵便等を使った任意の請求がおこなわれることが多いです。そして任意の交渉がおこなわれ、交渉で解決しなければ、労働審判・民事調停・訴訟などに移行するケースが多いでしょう。
損害賠償に関する交渉は、自社だけで対応できます。ただし、請求の法的根拠、金額の妥当性、消滅時効の成否といった判断には専門知識が必要です。社内だけでの対応を検討している場合でも、事前に弁護士に相談し、アドバイスを受けるほうが望ましいでしょう。
話し合いが成立した際は、合意書(示談書)を作成するのがおすすめです。合意書を作成することで、トラブルの再発を防げるようになります。合意書には支払金額・支払期限・清算条項などを盛り込み、そのうえで署名・押印して書面を作成しましょう。
損害賠償請求をされた場合、一般的に内容証明郵便等や訴状が届くことが多いです。このような内容証明郵便等や訴状を無視すると、トラブルが悪化してしまうリスクがあります。そのため、請求に応じたり、争ったりするなど、適切な対応を取るほうが望ましいでしょう。
しかし、自社だけで交渉や裁判手続きに対応するのは大変です。そこで企業法務が得意な弁護士に相談・依頼して、手続きを一任するのがよいでしょう。まずは「企業法務弁護士ナビ」で弁護士を探して、どのように対処すればいいのか相談することをおすすめします。
編集部
本記事は企業法務弁護士ナビを運営する株式会社アシロ編集部が企画・執筆いたしました。
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