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法人格否認の法理

読み: ほうじんかくにひんのほうり 

法人格否認の法理とは、法人格が形骸にすぎない場合(形骸化型)または法人格が不当な目的のために濫用されている場合(濫用型)に、紛争解決に必要な範囲で法人とその背後者(親会社・株主・経営者等)の分離を否定し、背後者に法人の行為・債務についての責任を負わせる判例法理です。1969年(昭和44年)の最高裁判決により確立されました。

適用類型

  • 形骸化型:法人が実質的に個人・他社と同一で独立した存在ではない場合(株主総会・取締役会の不開催、財産の混同、業務の非分離等)
  • 濫用型:支配者が違法・不当な目的のために法人格を道具として利用している場合(債務逃れ目的・詐害行為的な設立等)

最近の判例

令和6年12月23日の千葉地裁松戸支部判決では、実質的に同一の個人と医療法人が本件債務を免れる目的で医療法人社団制度を濫用して設立・運用していたとして、法人格否認の法理の適用が認められました。

企業法務での実務ポイント

  • 親子会社関係において子会社の債務に対し親会社が責任を問われるリスクを管理するため、子会社の独立性(別個の経営・財産・意思決定)を適切に保つことが重要
  • M&Aで子会社を取得する際、対象会社の関係会社との間に法人格否認のリスクがないか法務DDで確認する
  • グループ内取引(資金移動・資産の共用)が恣意的に行われている場合、法人格否認のリスクが生じうる

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