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株式譲渡所得

読み: かぶしきじょうとしょとく 

株式譲渡所得とは、個人が保有する株式を売却した際に得られる利益(譲渡収入から取得費・譲渡費用を差し引いた金額)に対して課税される所得です。M&Aにおいてオーナー経営者が株式を売却して得る対価も、基本的にこの株式譲渡所得として課税されます。

株式譲渡所得の課税方式

上場株式・非上場株式ともに、個人の株式譲渡所得は申告分離課税の対象となります(給与所得等の他の所得とは分離して計算)。

  • 税率(2026年3月現在):所得税15.315%(復興特別所得税含む)+住民税5%=合計20.315%
  • 取得費の計算:購入時の代金・購入手数料等。取得費が不明な場合は売却価格の5%を概算取得費として計算可能。

M&A(非上場株式の譲渡)における実務

  • 株式の取得費の確認:設立時の出資額・増資時の払込額・相続取得の場合の相続税評価額が取得費となります。
  • 低廉譲渡・高額譲渡のリスク:非上場株式を著しく低廉または高額で譲渡した場合、時価との差額について贈与税・所得税の課税問題が生じる場合があります。
  • 同族会社への譲渡:同族会社への株式譲渡の場合、所得税法上の「みなし配当課税」が生じる場合があります(自己株式取得等の場合)。

事業承継税制との関係

後継者への株式譲渡(売却)ではなく、贈与・相続による事業承継の場合、一定要件を満たせば事業承継税制(非上場株式に係る贈与税・相続税の納税猶予・免除制度)が適用され、株式評価額に係る税の猶予・免除を受けられます。2024年以降も特例承継計画の提出期限延長等の制度的支援が継続されています。

実務上のポイント

M&Aによる株式売却時には、売却対価の手取り金額を正確に把握するために、株式譲渡所得税(20.315%)の試算を事前に行うことが重要です。また、売却前に役員報酬・配当の調整によって手取り額を最大化する税務戦略の検討も有益です。税理士との事前相談を強く推奨します。

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