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ベンダーデューデリジェンス

読み: べんだーでゅーでりじぇんす 

ベンダーデューデリジェンス(Vendor Due Diligence:VDD)とは、売り手(ベンダー)が自ら費用を負担して実施するデューデリジェンスです。通常のM&AではDD(デューデリジェンス)は買い手が実施しますが、VDDでは売り手がプロセスの主導権を持ち、事前に対象会社を客観的に調査した結果を複数の買い手候補に開示します。大型案件・オークション方式のM&Aで特に有効な手法です。

VDDのメリット

  • 売却プロセスの効率化:複数の買い手候補が個別にDDを行う代わりに、VDDレポートを共有することで、プロセス全体の時間・コストを削減できます。
  • 情報の主導権確保:売り手が開示する情報の範囲・タイミングをコントロールできます。
  • 価格最大化:事前に潜在的な問題を把握・修正することで、買い手が発見リスクを価格減額(プライスチップ)に使うことを防ぎます。
  • 交渉の主導権:オークション方式での複数買い手との並行交渉において、情報の非対称性を軽減して交渉を有利に進められます。

VDDの種類と内容

  • 財務VDD:過去3〜5年の財務諸表分析・正常化EBITDA算定・運転資本分析・ネットデット算定
  • 法務VDD:契約・訴訟・コンプライアンス・許認可・知財の調査
  • ビジネスVDD:市場ポジション・競合環境・顧客・サプライヤーの分析
  • 税務VDD:税務リスク・繰越欠損金・移転価格ポリシーの評価

実務上の注意点

VDDレポートは通常「Reliance Letter(依拠書)」とともに買い手に提供され、買い手はVDDを一定程度信頼して自社DDの範囲を縮小できます。ただし買い手側は、VDDレポートの作成者(会計事務所等)が売り手の利益のために作成した可能性を考慮し、重要事項については独自の検証を行うことが重要です。

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