企業経営にあたり、従業員や役員による不正・不祥事が生じることもあります。
このような不正・不祥事については
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といった観点での検討が求められます。
もし、対応・検討を誤れば従業員や役員との間でトラブルとなってしまう可能性もあります。このようなときに頼りになるのが弁護士です。この記事では、従業員や役員の不正について、弁護士に相談するメリットや依頼時の費用などを解説します。
従業員・役員の不正について弁護士に依頼すべき理由
従業員や役員が不正行為を行った場合、企業がまず行うべきは事実を調査して認定することです。もちろん、この事実認定のプロセスは企業自らこれを行うことも可能です。しかしながら、このプロセスに慣れていない企業も多いように見受けられます。
そのような場合には、「弁護士」に事実調査を依頼することも積極的に検討するべきでしょう。不正・不祥事の対応で最も重要なのは、実際に何が起こったのかを明確かつ具体的に把握して認定することだからです。
会社の不正行為については、たとえ小規模な会社であってもインターネットを通じて情報が拡散してしまうこともあります。そのため、ずさんな対応をすれば、それ自体が企業のレピュテーションリスク(信用を損なうリスク)となりかねません。
会社にとって、このようなリスクを少しでも抑制するため、事実認定に長けた弁護士に依頼して、客観的で公正な調査・検証を行うことも重要と言えます。
従業員・役員の不正について弁護士に依頼する5つのメリット
ここでは、会社の従業員や役員が不正を行ったとき、弁護士に相談するメリットを5つご紹介します。
事実の調査・検証をスムーズに進められる
弁護士に相談するメリットとしては、不正事実の調査や検証をスムーズに行うことができるという点がまず挙げられます。役員・従業員による不正・不祥事については明確な証拠がない場合もあり、一般の方には事実をどのように認定してよいかわからないということが多々あります。
弁護士には、どのような証拠からどの程度の事実が認定できるかについて一定の知見があります。そのため、実績や経験が豊富な弁護士に依頼することで、事実の調査・検証を迅速かつ適切に進めることができます。
認定事実に対する適切な評価ができる
事実を認定したあとに行うべきは、当該事実に対する評価です。具体的には、当該事実がどのようなルールに違反するのか、違反するとしてその程度が重いのか・軽いのかの判断をするということです。
このような事実評価も、一般の方には難しい場合も多々ある一方、弁護士にはやはり一定の知見があります。そのため、弁護士に依頼することで、事実を適切に評価して、妥当な処分を下すことができます。
会社内で不正があった場合の対応としては、以下のようなパターンがあります。
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不正・不祥事については、認定された事実に応じた公正な処理を行うことが必要です。弁護士に依頼しないことで事実認定が疎かとなったり、事実を過剰評価してしまうことで、対象従業員・役員との間で大きなトラブルになったりしてしまう可能性は十分にあります。
そのような事態を避けるためにも、専門家である弁護士に対応を依頼することは重要と言えます。
外部への公表についてアドバイスをもらえる
従業員・役員の不正については、大企業や官公庁などであれば「外部に一定の公表を要する」という場合もあります。この場合に、どのような内容をどのように公表するかについては、慎重な検討が必要な場合も多いです。
弁護士に相談することで、不正事実に関する情報をどこまで公表したらよいかなどについて適切なアドバイスを受けられることが期待されます。
処分後にトラブルとなった場合も対応を依頼できる
上記の通り、役員・従業員の不正・不祥事対応では、対象となる役員・従業員とのトラブルに発展する可能性もあります。このような場合、弁護士に交渉・訴訟対応などを依頼することで、処分後のトラブルにも迅速かつ適切に対応することができます。
再発リスクを低減できる
弁護士に依頼すれば、同様の不正・不祥事が再発するリスクを低減できるかもしれません。
すなわち、弁護士であれば、不正・不祥事を予防するための社内規程の整備、内部通報窓口の設置・対応、そのほか不正・不祥事のリスク低減のための措置を検討してくれることが期待できます。
このような危機管理体制を構築することで、同様の事件が発生するリスクを低減することができるのです。
従業員・役員の不正について弁護士に依頼する際の費用
従業員や役員の不正について弁護士に依頼した場合の費用はどれくらい掛かるのでしょうか。依頼時の費用としては、大きく分けて次の2つがあります。
相談料
相談料は事務所ごとによって異なるため一概には言えませんが、費用相場としては30分につき5000円とするところが多いです。ただし、なかには無料相談を実施している事務所もあります。
弁護士費用
役員・従業員の不正・不祥事対応については、基本的には対応時間に一定の時間給を乗じて弁護士費用が請求される場合が多いと思われます。
したがって、この場合は着手・報酬という形ではなく、対応時間に応じた費用が発生するのが通常です(もちろん、着手金・報酬金という形で対応する弁護士もいるかもしれません)。この点については、依頼前に弁護士によく確認しましょう。
従業員・役員の不正について弁護士に依頼する際の選び方
最後に、弁護士の選び方のポイントについて確認しましょう。選び方のポイントとしては、次のものがあります。
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依頼時の注意点として、弁護士にも得意・不得意な分野があります。
たとえ別の事件で大きな成果を上げている弁護士でも、今回の案件について同様の成果を上げてくれるとは限りません。専門外の分野の案件を依頼してしまうと、解決できたものも解決できないという事態になりかねません。
また、有名な弁護士は数多くの事件を同時並行で進めていることが多いため、場合によっては事件解決に時間がかかることもあります。単に「インターネットで調べて良さそうだから」という理由で決めるのではなく、実際に直接会って依頼するかどうかを決めることも重要です。
まとめ
従業員や役員の不正については、企業法務や労働法務に精通した弁護士に調査・検証を依頼しましょう。
依頼にあたって弁護士費用はそれなりに掛かりますが、会社の今後の発展のために必要となる費用です。不適切な対応を行ってしまうと会社に大きな損害が生じる恐れもあるため、「少しでもリスクを抑えたい」という場合は弁護士に依頼することをおすすめします。
今回ご紹介したポイントを目安に、自社に合った弁護士を探してみましょう。