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従業員への給料も、取引先への支払いも、もう半年先が見えない。それでも「破産」という言葉を口に出せないまま、資金繰り表とにらみ合っている経営者は少なくありません。
先に延ばすほど、選べる選択肢は減っていきます。弁護士費用が気になって相談を後回しにする会社ほど、結果的に手続きの負担も費用もかさむ傾向があります。
この記事では、法人破産にかかる弁護士費用と裁判所費用の総額・内訳から、費用を抑える方法、代表者個人の破産が必要になるケースまで、経営者が知っておくべき費用の実態を解説します。
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法人破産にかかる費用は、弁護士費用と裁判所費用を合わせて総額100万円〜300万円程度が相場です。従業員数十名規模までの中小企業であれば、100万円〜200万円程度に収まるケースが目立ちます。
従業員10名、負債3,000万円程度の会社が少額管財を利用した場合、弁護士費用80万円に予納金20万円程度を加えた、合計100万円前後で手続きが終わるケースもあります。
| 費用の種類 | 目安 |
| 弁護士費用 | 50万円〜300万円程度 |
| 裁判所費用(予納金など) | 20万円〜70万円以上 |
| 合計 | 100万円〜300万円程度 |
会社の規模、負債額、資産の有無によって振れ幅は大きく、実際の金額は個別の見積もりで確認するしかありません。
弁護士費用は、相談料・着手金・報酬金・実費の4つで構成されます。合計すると50万円〜300万円程度が相場です。
| 項目 | 目安 |
| 相談料 | 1時間5,000円〜1万円程度 |
| 着手金 | 50万円〜150万円程度 |
| 報酬金 | 50万円〜150万円程度(0円とする事務所もある) |
| 実費 | 数千円〜数万円程度 |
着手金と報酬金は会社の規模や負債額に応じて変動します。報酬金を原則0円とし、着手金のみで対応する事務所も増えています。
法人破産の相談料は1時間5,000円〜1万円程度が相場です。ただし初回相談を無料にしている事務所も多く、まずは無料相談で見積もりを確認するのが現実的です。
着手金は依頼時に支払う費用で、50万円〜150万円程度が相場です。会社の規模が大きく債権者数が多いほど、申立て準備の手間が増え、着手金も高くなる傾向があります。
報酬金は50万円〜150万円程度が一般的ですが、着手金に一本化して報酬金を原則0円にしている事務所もあります。資産がほとんど残っていない法人破産では回収できる金額が見込めないケースが多く、報酬金を取らない料金設計のほうが実態に合っているという判断です。会社の資産を回収できた場合のみ、その一部を報酬とする成功報酬型の事務所もあります。
実費は郵送費や交通費など、弁護士が立て替える経費です。数千円〜数万円程度が目安で、債権者数や資産の多さに応じて増減します。
裁判所費用は、申立手数料・郵便切手代・官報公告費・予納金の4つで構成されます。少額管財を利用できれば20万円から、通常管財では70万円以上が目安です。
予納金は破産管財人の報酬や手続きの費用に充てられるお金で、負債額が大きいほど高額になります。
申立手数料は1,000円、郵便切手代は数千円程度、官報公告費は1万5,000円程度が目安です。いずれも各地方裁判所の運用に基づく固定費的な費用で、大きく変動することはありません。
予納金は、負債総額に応じて段階的に金額が決まります。少額管財を利用できれば、代理人(弁護士)が選任されているケースで一律20万円に抑えられます。
| 負債総額 | 予納金の目安(通常管財) |
| 5,000万円未満 | 70万円 |
| 5,000万円以上〜1億円未満 | 100万円 |
| 1億円以上〜5億円未満 | 200万円 |
| 5億円以上〜10億円未満 | 300万円 |
| 10億円以上〜50億円未満 | 400万円 |
| 50億円以上〜100億円未満 | 500万円 |
| 100億円以上 | 700万円〜 |
【参考】東京地方裁判所民事第20部「破産事件の手続費用一覧」(令和6年9月24日現在)
※ 少額管財の20万円は代理人(弁護士)が選任されている場合の基準です。本人による申立ての場合は50万円以上になります。地裁・支部により運用が異なるため、詳細は依頼予定の弁護士に確認してください。
少額管財を利用できれば予納金を大幅に抑えられます。弁護士が申立てを行うことで少額管財が認められやすくなる点は、依頼するメリットの一つです。
【関連記事】法人破産は事前に予納金の準備が必要|使い道や金額などについて解説
中小企業では、代表者が金融機関の借入の連帯保証人になっているケースが大半です。この場合、法人破産と同時に代表者個人の破産も必要になることが少なくありません。
法人と個人は別の人格として扱われるため、破産手続きも別々に行う必要があります。弁護士費用も予納金も、法人分と個人分がそれぞれ発生します。法人破産で100万円、代表者個人の破産で追加20万円〜50万円程度かかるケースは珍しくありません。
連帯保証人になっているかどうかは、契約書を確認すればすぐにわかります。法人破産を検討する段階で、代表者個人の状況も一緒に弁護士に伝えておくべきです。
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費用を抑える方法は3つあります。会社資産の売却、保険の解約、弁護士への分割払いの相談です。少額管財を利用できれば、予納金の削減にもつながります。
不要な設備、在庫、売掛金といった資産を適正な価格で売却し、費用に充てる方法です。破産管財人による処分を待つよりも早く資金化できます。売掛金の早期回収や、使っていない設備の売却で数十万円を捻出できたケースもあります。
法人名義で契約している保険を解約し、解約返戻金を費用に充てる方法です。保険の種類によって返戻金の額は変わるため、契約内容を確認しておく必要があります。
事務所によっては、着手金や報酬金の分割払い、後払いに対応しています。一括での支払いが難しい場合は、依頼前に必ず確認しておきたいポイントです。
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費用が用意できない場合の対処法は2つです。分割払いに対応する事務所を探すことと、少額管財を利用して裁判所費用そのものを抑えることです。
法テラスの民事扶助は個人向けが中心で、法人単体では利用できません。この点は誤解されがちなので、先に押さえておいてください。
無料相談を活用し、複数の事務所で見積もりを比較するだけでも、費用感はかなり見えてきます。
弁護士に依頼するメリットは3つです。
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依頼から手続き終了まで、半年〜1年程度が一般的な期間です。少額管財か通常管財かで、長さは大きく変わります。
財務状況や負債の内容を弁護士に伝え、破産の方針を固めます。必要な書類を集め、申立書を作成する段階です。
弁護士が申立書を裁判所に提出します。少額管財を利用できるかどうかも、この時点で見えてきます。
裁判所が破産手続開始を決定し、破産管財人が選任されます。管財人は会社の資産と負債を調査し、資産があれば処分を進めます。
資産の処分によって得られた資金は、債権者への配当に回されます。配当が終わると手続きは終了です。少額管財なら半年程度、通常管財では1年以上かかることもあります。
【関連記事】会社破産(法人破産)の手続きの流れとは?
選ぶ基準は3つです。
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必須ではありません。ただし、代表者が会社の借入の連帯保証人になっている場合は、個人破産も同時に検討する必要があります。
事務所によって対応が異なります。分割払いや後払いに応じる事務所もあるため、依頼前に確認しておくべきです。
弁護士報酬は原則として源泉徴収の対象になります。支払う側の法人で税務処理が必要になる点は、見落とされがちなので注意してください。
【参考】
国税庁「No.2798 弁護士や税理士等に支払う報酬・料金」
所得税法第204条第1項第2号
法人破産にかかる費用は、弁護士費用と裁判所費用を合わせて100万円〜300万円程度が目安です。代表者個人の同時破産が必要になるケースもあるため、早めに弁護士へ相談し、少額管財の活用や分割払いも含めて費用負担を抑える方法を検討してください。
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編集部
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