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会社設立のためには、定款の作成・定款の認証・法務局での登記申請など、さまざまな手続きに対応しなければなりません。
大きな手間はかかりますが、会社を設立すれば個人事業主などと比べて資金調達が容易になったり、節税効果が望めたりするなどのメリットが望めます。
「実際に何から始めればよいかわからない」という方は、本記事で基本的な手順などの必要な知識を押さえておきましょう。
本記事では、会社設立のために必要な準備や手続きの流れ、会社設立の手続きでかかる費用や相談窓口などを解説します。
会社設立にあたってやるべき対応としては以下のとおりです。
以下のようなチェックシートを活用してスケジュール管理し、抜け漏れがないか逐一確認しながら進めましょう。
引用元:会社設立準備チェックシート|L活
会社設立の基本的な手続きの流れは以下のとおりです。
手続きにかかる期間はケースによっても変わりますが、早ければ1週間~2週間程度で設立できる場合もあります。
ここでは、各手続きの流れについて解説します。

まずは、会社設立の事前準備を進めます。
会社を設立するにあたっては、主に以下のような準備が必要です。
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以下では、準備の詳細について解説します。
会社名(商号)の決定は、法務省が定めるルールに従っておこなう必要があります。
| 会社の名前を決めるルール |
|---|
| ・「定められた文字・記号」だけを使うこと ・「株式会社」の文字を入れること(合同会社の場合は「合同会社」の文字を入れる) ・同一の所在場所に同一の商号(同じ名前の会社)がないこと ・会社の一部門を示す文字は使わないこと(例:銀行業ではないのに「銀行」という文字を入れる など) ・実績のある有名企業と誤認されるような名前を使わないこと(例:NTT〇〇 など) |
会社の名前は、今後の事業展開にも大きく影響する重要な要素のひとつです。
あとから変更しようとすると費用も手間もかかってしまうため、慎重に検討しましょう。
会社が何をやって利益を出すのか、を明らかにしておくことも必要です。
会社設立の必要書類である「定款」には、事業目的について必ず記載しなければいけません。
会社は、定款に記載されていない事業をおこなうことはできません。
あとから事業を追加したい場合は、株主総会での決議後に法務省にて届け出をおこなう必要があります。
現在の会社法では、事業目的はいくつでも設定できるので、すぐに着手する事業だけでなく将来的にやりたい事業内容も考えておきましょう。
ただし、融資を受ける際の審査を考えれば、なんでもかんでも記載することはおすすめできません。 多くとも10個程度にしておくことが通常です。本店所在地とは、会社の本店が存在する場所を意味します。
事業目的と同様に、会社を設立する際に欠かせない情報のひとつです。
本店所在地として指定できる場所については、特別な制限はありません。
一般的には店舗や事務所の住所を指定しますが、創業者の自宅や賃貸物件などを本店所在地にすることも可能です。
ただし、物件によっては事務所としての利用が認められないこともあるため、アパートやマンションの住所で登録したい場合は、事前に大家さんや管理会社に確認をとっておきましょう。
なお、事業用物件の賃貸借契約には消費税がかかります。
居住用として借りる場合には10万円の家賃の物件について、同じ物件であっても事業用として借りる場合には11万円の家賃となります。
大きな差ではないかもしれませんが気をつけておきましょう。
2021年の法改正により、オンラインで登記申請をおこなう場合は印鑑提出が任意となりました。
ただし、会社設立後に実印が必要になるケースは多くあるため、事前に準備しておくことをおすすめします。
事業年度とは、決算をするために設けられた一定の期間のことです。
たとえば、事業年度の始期を8月1日に設定した場合には、決算日は7月31日になります。
一般的には、4月1日が事業年度に設定されるケースが多いですが、事業年度の決定方法にルールはないため好きな日に設定することが可能です。
会社の繁忙期を避けたり、資金繰りがよい時期にしたりなど、自分の事業の都合に合った決算日にすることをおすすめします。
事業年度の設定次第で税金の負担が変わる場合もあります。 税理士にご相談をいただくことで具体的な状況に応じた最も適切な事業年度の設定がわかります。
機関設計とは、取締役や監査役などを誰に任せるかを決定し、会社の意思決定を誰がどのようにおこなっていくのかを定めておくことです。
会社設立時の申請書類には、機関設計についても記載する必要があります。
なお、会社を1人で設立する場合は1人で全ての役職を担うことになるため、役職ごとの雇用は必要ありません。
2006年の会社法改正により、会社設立に必要な資本金の最低金額が撤廃されました。
現在では、資本金が1円でも会社設立が可能となっています。
しかし、開業後の会社運営や取引時の信用などのことを考えると、資本金1円での会社設立は現実的ではありません。
また、業界によっては資本金が許認可の審査基準に設定されている場合もあります。
会社を経営する際はさまざまなコストが発生するものであり、事前に把握したうえで自分の事業に必要な資本金の額を判断しましょう。
資本金の額が決まったら資金を集めましょう。
集め方としては、主に以下のような方法があります。
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株式で資金を集める場合、基本的に以下のような流れで売買契約をおこないます。
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なお、株券は発行しないことがほとんどです。
契約が成立した際は、契約者を以下のような株主名簿にまとめて記録しておきましょう。
【弁護士監修|株主名簿の作成例】

(実際に株券を発行した場合は、発行番号を記載しましょう)
投資家を募って資金を集める場合、インターネット上でのクラウドファンディングや異業種交流などで投資家に会い、出資の契約をしてもらう方法などがあります。
契約の際は、業績が悪化した場合の対応などもしっかり取り決めておき、口頭ではなく書面に残しましょう。
大きな金額が動くため、契約後のトラブル回避のためにも弁護士に仲介してもらったり、契約書のリーガルチェックを受けたりすることをおすすめします。
会社を設立する際は、法務省・公証役場などに支払わなければならない費用もあります。
自分で全ての手続きをおこなう場合でも、最低20万円程度はかかってしまう可能性があります。
手続きの際に焦るようなことがないよう、あらかじめ確保しておきましょう。
拠点を持たない方はバーチャルオフィス・シェアオフィス|ナレッジソサエティが最適です。
法人登記のコストを抑えたい方は【880円で法人登記】東京(渋谷)・広島の格安バーチャルオフィス|バーチャルオフィス1がおすすめです。
事前準備が整ったら定款を作成します。
以下では、定款の中身や記載すべき内容、記載例などを解説します。
定款とは、会社を運営するうえで土台となる規則を記載した書類のことです。
就業規則が「会社の法律」であれば、定款は「憲法」ともいえるでしょう。
もし定款の認証後に内容を変えたい場合は、株主総会を開いて議決権の3分の2以上の賛成を獲得しなければならないほど、重要なものになります。
定款に記載すべき内容は「絶対的記載事項」「相対的記載事項」「任意的記載事項」の3つに大きく分けられます。
以下では、各事項の具体的な内容を解説します。
絶対的記載事項としては、主に以下のようなものが含まれます。
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相対的記載事項としては、主に以下のようなものが含まれます。
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任意的記載事項としては、主に以下のようなものが含まれます。
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定款の作成は非常に重要であり、記載方法を誤ると大きなトラブルに発展して会社に損害を与える可能性があります。
予期せぬトラブルを避けるためにも、弁護士と相談しながら作成することをおすすめします。
定款の記載例は【定款の記載例を見る】をご確認ください。
定款のテンプレートは、行政書士や司法書士などからもらうこともできますが、必ずしも自分の会社に最適なものであるとはかぎりません。
場合によっては、自分の会社に合うように細かく内容を変更しなければならないこともあります。
弁護士なら、具体的にどのような文言を記載するべきか具体的にアドバイスしてくれるので、一度相談しておくことをおすすめします。
定款を作成したら、会社の本拠地を管轄する公証役場で認証してもらいましょう。
認証を受けることで「定款が正当な手続きにより作成された」ということを証明できます。
定款の認証で必要な書類や費用は以下のとおりです。
なお、合同会社などの持分会社の場合は定款の認証は不要です。
定款の認証を受けるためには、主に以下のような書類が必要です。
| 必要書類 | 備考 |
|---|---|
| ①定款の原本 | 3部必要 |
| ②発起人の印鑑登録証明書 | 発行後3ヵ月以内のもの |
定款の認証を受ける際は、主に以下のような費用がかかります。
| 項目 | 費用 |
|---|---|
| ①認証手数料 | 1万5,000円〜5万円 |
| ②謄本手数料 | 1枚あたり250円 |
| ③印紙代 | 4万円(電子定款の場合は無料) |
定款の認証を受けて資本金の払い込みを済ませたら、会社の本拠地を管轄する法務局にて登記申請をおこないます。
登記申請は「発起人が定めた日、または設立時におこなわれる取締役の調査完了日のどちらか遅い日から2週間以内」におこなわなければなりません。
2週間を過ぎたあとでも登記申請自体は可能ですが、罰則として100万円以下の過料が科されるおそれがあります(会社法第976条1項)。
法務局の登記申請で必要な書類や費用などは以下のとおりです。
登記申請では、主に以下のような書類が必要です。
| 必要書類 | 備考 |
|---|---|
| ①登記申請書 | 記載例や様式はこちら |
| ②納付用台紙 | 登録免許税分の収入印紙の貼付が必要 |
| ③定款 | - |
| ④資本金の払込証明書 | - |
| ⑤発起人の決定書 | - |
| ⑥就任承諾書 | - |
| ⑦印鑑登録証明書 | - |
| ⑧印鑑届出書 | - |
| ⑨その他書類 | 登記すべき事項を記載した書面やCD-R など |
登記申請では、登録免許税がかかります。
登録免許税の金額は「資本金の額×0.7%」と「15万円(株式会社の場合)」のどちらか高いほうが適用されます。
会社を設立する際は、上記のほかに以下のような手続きにも対応する必要があります。
法人税関連の手続きとして、税務署にて以下のような書類を提出する必要があります。
|
【参考元】新設法人の届出書類|国税庁
提出先は、会社の本店所在地を管轄する税務署です。
税務署の所在地は「税務署の所在地などを知りたい方|国税庁」からご確認ください。
法人住民税・法人事業税関連の手続きとして、都道府県税事務所・市区町村役場での届け出も必要です。
なお、提出期限や書類形式などは地域によっても異なります。
詳しくは各地域のホームページや窓口などでご確認ください。
上記のほかにも、各種保険関係の手続きも必要となります。
法人の場合、たとえ従業員がいなくても社会保険の加入が義務付けられています。
また、従業員を雇う場合は労働保険の加入も必要となります。
社会保険の加入については「新規適用の手続き|日本年金機構」、労働保険の加入については「労働保険制度(制度紹介・手続き案内)|厚生労働省」をご確認ください。
会社を設立する場合、主に以下のようなメリット・デメリットがあります。
| 会社設立のメリット | 会社設立のデメリット |
|---|---|
| ・個人事業主に比べて社会的信用が向上する ・スムーズな資金調達が望める ・節税面でのメリットが望める ・決算日を自由に設定できる ・社会保険に加入できる など |
・設立手続きに手間がかかる ・初期費用や維持費用がかかる ・煩雑な決済処理への対応が必要 など |
以下では、会社設立のメリット・デメリットについてそれぞれ解説します。
会社を設立する大きなメリットとして、個人事業主に比べて社会的な信用力が向上します。
法人格を持つことで、取引先に対して安心感を与えることができ、大手企業が取引に応じてくれたりしてビジネスチャンスが広がる可能性があります。
金融機関や投資家などからの資金調達が必要な場面でも、法人であればスムーズに審査が進んで調達しやすくなるというメリットもあります。
また、個人事業主に課される「所得税」では累進課税制度が採用されているのに対し、法人に課される「法人税」では比例課税方式が採用されています。
法人税の場合、所得が増えても税率が変わらないため、所得額によっては法人のほうが大きな節税効果を得られることもあります。
一方、会社を設立する大きなデメリットとして、手続きに手間や費用がかかります。
会社設立のためには、事前準備・定款作成・定款の認証・登記申請・税務署での手続きなど、さまざまな対応に追われることになります。
無事に設立手続きが済んだとしても、設立後は維持費用などが継続的に発生するため、売上が安定しないうちは資金繰りが厳しくなってしまうこともあります。
また、個人事業主に比べて決済処理が煩雑になるというデメリットもあります。
法人の場合、計算が複雑で高度な知識が求められたりすることもあるため、税理士のサポートがないと適切に対処できないおそれがあります。
会社設立の手続きでかかる主な費用をまとめると、株式会社の場合では以下のとおりです。
| 項目 | 費用 |
|---|---|
| ①定款認証時の手数料 | 1万5,000円〜5万円 |
| ②定款認証時の謄本手数料 | 数百円~数千円程度 |
| ③定款認証時の印紙代 | 4万円(電子定款の場合は無料) |
| ④登録免許税 | 資本金×0.7(最低15万円) |
| ⑤実印の作成費用 | 数千円~数万円程度 |
| ⑥印鑑証明書代 | 数百円~数千円程度 |
| ⑦登記事項証明書の発行費用 | 数百円~数千円程度 |
| ⑧資本金 | 1円~ |
最低でも20万円程度かかるのが一般的ですが、ケースによっても変わります。
なお、弁護士や司法書士などの専門家にサポートを依頼する場合は、上記に加えて依頼費用もかかります。
会社設立については、弁護士・司法書士・行政書士・税理士などに相談可能です。
なお、以下のようにそれぞれ対応範囲が異なります。

自力で会社を設立することも可能ではあるものの、特に初めての場合は慣れない手続きに戸惑ったりして、時間がかかったり抜け漏れが生じたりするおそれがあります。
少しでも不安があるのであれば、一度相談してみることをおすすめします。
会社を設立するためには、しっかりとスケジュールを立てたうえで、多くの手続きに対応しなければいけません。
会社設立の相談先はいくつかありますが、特に初めて会社設立するのであれば弁護士に相談することをおすすめします。
弁護士なら、会社設立の流れや必要書類などをアドバイスしてくれるだけでなく、設立手続きを一任することもでき、心強い味方として手厚くサポートしてくれます。
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