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会社の事業経営や資金繰りが困難になった場合、会社破産という選択肢があります。
倒産手続きは「再建型」と「清算型」の2つに大きく分けられ、会社破産は清算型に分類されます。
具体的には、裁判所にて破産の申し立てをおこなったのち、会社を解散・清算することになります。
ただし、会社破産の手続きは複雑で手間がかかるため、ミスなくスムーズに済ませたい場合は弁護士に相談することも検討しましょう。
本記事では、会社破産の手続きの流れや費用、会社破産にかかる期間や手続きの注意点、弁護士に相談するメリットなどを解説します。
会社破産とは、裁判所を通じて会社を解散・清算する手続きのことです。
破産手続きをおこなった場合、会社の資産は全て処分されて債務も全て消滅します。
会社の事業活動は終了して全ての従業員は原則解雇となり、最終的には法人格が消滅します。
なお、会社破産と混同されやすいものとして「会社倒産」や「個人破産」などがあり、ここではそれぞれの特徴や違いについて解説します。
会社倒産とは、一般的に「資金繰りが悪化して会社の経営が行き詰まり、事業を続けることができなくなった状態」のことを指します。
会社倒産は、法律で明確に定義された用語ではなく、あくまでも一般用語として用いられています。
倒産の場合は会社の経営継続が困難になった状態を指すのに対し、破産の場合は裁判所を通じて会社を解散・清算する手続きを指すという点で大きく異なります。
個人破産とは、借金を返済できなくなった個人が、裁判所を通じて返済を免除してもらう手続きのことです。
会社破産とは破産手続きの対象や処分対象となる財産などが異なり、主な違いをまとめると以下のとおりです。
| 項目 | 法人破産 | 個人破産(自己破産) |
|---|---|---|
| 破産手続きの対象 | 法人 | 個人 |
| 破産手続きの条件 | 支払不能か債務超過の状態にある場合 | 原則として支払不能の状態にある場合 |
| 処分対象の財産 | 原則として全ての財産が処分対象となる | 自由財産以外の財産が処分対象となる (自由財産:99万円以下の現金・生活必需品など) |
| 破産後の税金や社会保険料の支払い義務 | 消滅する | 消滅しない |
| 手続き費用 | 比較的高額になりがち | 比較的低額になりがち |

会社破産をおこなう場合、基本的な流れとしては以下のとおりです。
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ここでは、各手続きの流れについて解説します。
まずは、会社破産の手続きをサポートしてくれる弁護士を探しましょう。
会社破産の手続きは複雑で手間がかかるため、弁護士に依頼するのが一般的です。
会社破産について知識や経験のある弁護士であれば、現在の状況を正確に分析して的確なアドバイスやサポートが望めます。
基本的な相談の流れとして、まずはポータルサイトなどを活用して法律事務所を探し、希望条件に合った弁護士が見つかれば法律相談を予約します。
弁護士との法律相談では現在の経営状況や今後の対応などを話し合い、会社破産が妥当と判断された場合は委任契約を結びます。
弁護士に手続きを依頼した場合、弁護士は債権者に対して受任通知を送付してくれます。
受任通知には、弁護士が代理人として会社破産の手続きを進める旨などが記載されています。
受任通知が送付されることで債権者からの直接の督促や取り立てがストップし、今後のやり取りは全て弁護士を通じておこなわれます。
なお、会社破産では取引先に対する取引停止の通知や、従業員に対する解雇予告などの対応も必要となります。
会社破産では、主に以下のような書類が必要となります。
状況によっても必要になる書類は異なり、抜け漏れなく準備するためにも弁護士と協力しながら進めましょう。
| 種類 | 主な書類 |
|---|---|
| 基本書類 | ・破産手続開始申立書 ・陳述書(申立てに至る経緯) ・商業登記簿謄本(全部事項証明書) ・定款 ・株主名簿 |
| 財産関係書類 | ・財産目録 ・預金通帳のコピー(過去1年〜2年分) ・不動産の登記簿謄本 ・賃貸借契約書 ・動産の一覧表 ・保険証券 |
| 債務関係書類 | ・債権者一覧表 ・金銭消費貸借契約書 ・借入金の返済予定表 ・買掛金・未払金の明細 ・リース契約書 |
| 営業関係書類 | ・決算書(直近3期分) ・確定申告書 ・総勘定元帳 ・売掛金・買掛金の明細 ・従業員名簿 ・賃金台帳 |
| その他 | ・代表者の個人財産に関する資料(連帯保証がある場合) ・税金・社会保険料の未納状況を示す書類 |
必要書類を準備したあとは、会社の本店所在地を管轄する地方裁判所にて破産申し立てをおこないます。
なお、会社破産では予納金などの裁判所費用も発生し、詳しくは「会社破産の手続きにかかる費用」で後述します。
書類提出後、裁判官との面接を経て問題ないと判断されれば破産手続きの開始が決定され、破産管財人が選出されます。
破産管財人とは「破産者の財産を管理・処分する人」のことで、会社の経営とは無関係な第三者の弁護士が選任されるのが一般的です。
破産管財人の選出後は、会社経営者は財産の処分や管理が自由にできなくなり、債権者も個別に財産の差し押さえなどができない状態となります。
さらに、破産手続きの開始が決定されると、国の機関紙である「官報」に以下のような情報が掲載されます。
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破産管財人が選出されたあとは、破産管財人・弁護士・依頼者の三者による面談や、業務の引き継ぎがおこなわれます。
事前に面談日時を調整したのち破産管財人の法律事務所などで実施され、財産目録や債権者一覧表といった書類・資料が引き継がれます。
また、破産管財人が必要と判断すれば、現在の財産状況や破産に至った経緯などについて詳しく質問されたりすることもあります。
破産管財人によって破産処理が進められ、官報公告後に届け出があった債権については、債権の有無・種類・金額などが正しいものであるかどうかを調査します。
基本的には破産手続き開始決定から2ヵ月~3ヵ月程度で債権者集会が開かれて、破産管財人が会社の資産状況を報告し、債権者から届け出のあった債権の調査結果も合わせて報告します。
1度の債権者集会では終了しなかった場合は2度目の債権者集会が開かれて、もし債権者から異議が出た場合は裁判などで解決を図ることになります。
破産管財人は、会社が保有する財産を現金化したのち配当をおこないます。
配当先には優先順位があり、以下のような流れで実施されます。
| 優先順位 | 債権の種類 | 具体例 |
|---|---|---|
| 第1順位 | 財団債権 | ・破産管財人の報酬 ・破産手続の費用 ・破産手続開始後の賃金・給与 など |
| 第2順位 | 優先的破産債権 | ・従業員の破産手続き開始前3ヵ月分の給与 ・退職金 ・税金、社会保険料 など |
| 第3順位 | 一般破産債権 | ・金融機関の貸付金 ・取引先の買掛金 ・その他の債務 など |
| 第4順位 | 劣後的破産債権 | ・利息・遅延損害金 ・罰金 など |
会社財産の換価や配当などの手続きが全て終了すれば、裁判所にて破産手続終結決定が出されます。
最終的には会社の法人格は消滅となり、法的には存在しなくなります。
会社破産の手続きには3ヵ月~1年程度かかるのが一般的です。
多くの場合、少額管財であれば申立て後3ヵ月~4ヵ月程度、一般管財であれば申立て後6ヵ月~1年程度かかります。
ただし、売却に時間のかかる不動産を多く保有している場合や、債権者と主張が対立して争いになっている場合などは上記の期間を超えたりすることもあります。
会社破産の手続きにかかる費用としては、弁護士費用と裁判所費用の2つに大きく分けられます。
ここでは、各費用の内訳や相場などを解説します。
会社破産でかかる弁護士費用の主な内訳は以下のとおりで、費用総額は50万円~100万円程度かかるのが一般的です。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 相談料 (法律相談する際にかかる費用) | 1時間あたり1万円程度 |
| 着手金 (会社破産の依頼時にかかる費用) |
50万円~100万円程度 |
| 報酬金 (破産手続きが成功した場合の費用) | なし |
| 実費 (交通費・通信費・コピー代など) | 数千円~数万円程度 |
ただし、料金体系は法律事務所によっても異なります。
報酬金については着手金に含まれることが多いものの、なかには別途設定している法律事務所などもあります。
多くの法律事務所では依頼前に見積もりを出してくれるため、費用面が不安な場合もまずは一度相談してみることをおすすめします。
会社破産では、裁判所費用として以下のような費用もかかります。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 申立手数料・申立印紙代 | 1,000円 |
| 郵便切手代・予納郵券代 | 4,400円 |
| 官報公告費 | 1万4,786円 |
| 予納金 | ・少額管財の場合:20万円~ ・通常管財の場合:70万円~ |
【参考元】破産事件の手続費用一覧|裁判所
ただし、裁判所費用は負債状況や裁判所によっても変動します。
正確な金額を知りたい場合は、手続き先の裁判所にてご確認ください。
会社破産をすれば、現在抱えている債務が消滅して再スタートできるというメリットがあるものの、デメリットもあります。
ここでは、主なメリット・デメリットについて解説します。
会社破産の大きなメリットとしては、以下の3つがあります。
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会社破産をおこなうことで、多額の債務を抱えていたとしても支払い義務が原則免除され、債権者からの取り立てに悩むこともなくなって精神的負担が大きく軽減されます。
また、会社破産では破産管財人が財産の管理・処分などの清算作業を進めてくれるため、破産手続き後の生活やキャリアの再構築などに向けて多くの時間やエネルギーを割けるというメリットもあります。
一方、会社破産の大きなデメリットとしては、以下の3つがあります。
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会社破産をおこなうと会社の法人格は消滅し、事業を続けることができなくなるうえ、全ての財産が失われて従業員も全員解雇することになります。
さらに、会社破産では弁護士費用や裁判所費用などの費用が発生し、状況次第では数百万円ほどかかってしまうこともあります。
また、多くの書類を準備したうえで債権者や裁判所とやり取りしなければならず、なかには手続きが長期化して1年以上かかる場合もあり、予想以上に疲弊するおそれもあります。
会社破産の手続きをおこなう場合、以下のようにやってはいけないことがいくつかあります。
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ここでは、会社破産における注意点についてそれぞれ解説します。
会社をたたむにあたって、財産を隠したり不当に処分したりすることは禁止されています。
財産隠しなどの行為をしてしまうと、破産管財人による否認権行使の対象となって行為が取り消されるおそれがあります(破産法第160条)。
なお、行為が悪質と判断された場合は損害賠償責任や刑事責任を問われることもあり、会社破産をおこなうのであれば自己判断で処分するのは控えましょう。
一部の債権者にのみ優先的に返済することも禁止されています。
これは偏頗弁済と呼ばれており、破産管財人による否認権行使の対象となって行為が取り消されるおそれがあります(破産法第162条)。
偏頗弁済は、破産手続きにおける「債権者平等の原則」を破る行為であり、損害賠償責任や刑事責任を問われたりすることもあります。
会社破産をおこなうことについて、安易に外部に漏らさないよう注意しましょう。
早い段階で知られてしまうと、債権者による取り立て騒ぎが発生したり、取引先・仕入先による商品の引き揚げや取引停止などに発展したりするおそれがあります。
予期せぬトラブルを防ぐためにも、しかるべきタイミングまで知られないように情報管理を徹底することも大切です。
会社破産を検討しているなら、まずは弁護士に相談することをおすすめします。
弁護士にサポートしてもらうことで、以下のようなメリットが望めます。
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ここでは、会社破産における弁護士のサポート内容について解説します。
弁護士に相談すれば、会社破産の流れや最適な解決方法をアドバイスしてくれます。
会社破産の手続きは複雑ではあるものの、弁護士のアドバイスを受けることで正確かつ迅速に必要書類を準備でき、手続きの遅延などもなく円滑な進行が望めます。
また、会社の経営に行き詰まった場合の選択肢としては、会社破産だけでなく民事再生や会社更生などもあります。
企業法務に注力する弁護士なら、そもそも会社破産が最適かどうかもアドバイスしてくれて、状況次第では事業を継続・再建できることもあります。
弁護士に依頼すれば、会社破産で必要な手続きを代行してくれます。
会社破産では多くの手順を踏む必要があり、弁護士にサポートしてもらうのが一般的です。
素人では、提出書類に抜け漏れが生じて手続きが長引いたり、債権者対応を誤ってトラブルに発展したりするおそれもあります。
弁護士が対応することで、トラブルなく適切に各手続きを済ませることができ、依頼者側の精神的負担・時間的負担の軽減にもつながります。
弁護士に依頼することで、申立費用が安く済む可能性もあります。
会社破産でかかる裁判所費用のうち「予納金」については、通常管財と少額管財のどちらになるのかによって金額が大きく異なります。
少額管財のほうが数十万円ほど安いものの、弁護士が代理人となって申立てをおこなわないと少額管財として扱われません。
弁護士に依頼することで弁護士費用は発生するものの、少額管財として扱われれば予納金が安く済んで申立費用の負担を抑えられます。
ここでは、会社破産に関するよくある質問について解説します。
会社破産の手続きには3ヵ月~1年程度かかるのが一般的です。
少額管財のケースと一般管財のケースの目安としては、それぞれ以下のとおりです。
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ただし、売却に時間のかかる不動産を多く保有している場合や、債権者と主張が対立して争いになっている場合などは上記の期間を超えたりすることもあります。
会社破産でかかる費用としては、弁護士費用や申立費用などがあります。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 相談料 (法律相談する際にかかる費用) | 1時間あたり1万円程度 |
| 着手金 (会社破産の依頼時にかかる費用) |
50万円~100万円程度 |
| 報酬金 (破産手続きが成功した場合の費用) | なし |
| 実費 (交通費・通信費・コピー代など) | 数千円~数万円程度 |
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 申立手数料・申立印紙代 | 1,000円 |
| 郵便切手代・予納郵券 | 4,400円 |
| 官報公告費 | 1万4,786円 |
| 予納金 | ・少額管財の場合:20万円~ ・通常管財の場合:70万円~ |
【参考元】破産事件の手続費用一覧|裁判所
ただし、依頼先事務所や裁判所などによっても変動するため、正確な金額を知りたい場合は手続き先に直接ご確認ください。
破産手続きをおこなった場合、会社の資産は全て処分されて債務も全て消滅となります。
最終的には会社の法人格は消滅となり、法的には存在しなくなります。
正社員・パート・アルバイトなどは全員解雇となるため、会社側は解雇予告や解雇予告手当の支払いなどにも対応する必要があります。
会社破産を検討すべきケースとしては、主に以下のケースがあります。
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基本的には、財務的な再建が困難な状況であれば会社破産を検討しましょう。
会社破産が妥当かどうか判断が難しい場合は、弁護士・公認会計士・税理士などの専門家にアドバイスしてもらいましょう。
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編集部
本記事は企業法務弁護士ナビを運営する株式会社アシロ編集部が企画・執筆いたしました。
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