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初値

読み: はつね 

初値(はつね)とは、IPO(新規株式公開)銘柄が証券取引所に上場した初日に、最初に売買が成立した株価のことです。上場初日の需給状況を反映した価格であり、公開価格からの乖離幅(初値騰落率)がIPOの人気度・成否を示す重要な指標となります。

初値形成の仕組み

上場初日は「板寄せ方式」により初値が決定されます。

  1. 取引開始前から買い・売りの注文が積み上げられる
  2. 買い注文が売り注文を大幅に上回る場合、初値形成のため値幅制限の上限(ストップ高)での始値を試みる
  3. 需給が均衡した価格で初値が成立する
  4. 売り注文が少ない場合(超人気IPO)は初日に初値がつかないこともある

初値騰落率の傾向(日本市場)

日本のIPO市場では、公開価格比で初値が上昇するケースが圧倒的に多く、直近の統計では平均初値騰落率は+40〜80%程度で推移しています(年・市場環境により変動)。東証グロース市場の小型IPOではさらに高い初値騰落率となるケースも多いです。

初値と公募割れ

初値が公開価格を下回った場合を「公募割れ」といいます。2024年の統計では、公募割れとなったIPO銘柄は全体の10〜20%程度です。

企業法務での実務ポイント

初値が想定以上に高騰した場合、公開価格設定の妥当性(アンダープライシング)について批判を受けることがあります。東証は2023年以降、発行体・主幹事がより積極的に公開価格を設定できるよう、仮条件設定の柔軟化・公開価格上限撤廃の議論を進めています。初値決定後は速やかに適時開示(初値・取引状況)が求められます。

初値形成に向けた実務対応

上場初日の初値形成は市場の需給によって決まるため発行体が直接コントロールすることはできません。ただし適切な公開価格の設定・公開規模の設計・ロードショーでの投資家への丁寧な説明・安定株主の確保等が初値形成に影響します。初値決定後は適時開示(初値・当日の取引状況)をTDnetに提出する必要があります。初値が公開価格を大幅に上回った場合はシンジケートカバー取引(グリーンシューオプション行使)の判断にも影響します。

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