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企業法務の用語集
即日現金預託規制とは、新規上場銘柄の初値形成が過熱した場合などに、買付顧客から買付代金を取引日に現金で徴収する売買規制です。「現金即日徴収規制」や「即日預託規制」「即金規制」と呼ばれることもあります。
規制を行う主体は証券会社ではなく、東京証券取引所です。証券会社は取引参加者として規制に従い、顧客の買付余力や注文方法を確認します。
代表例は、IPO銘柄に買い注文が集中し、上場初日に初値が決まらなかった場合です。東証は相場の異常な加熱を抑えるため、初値決定日まで売買規制措置を公表することがあります。
ただし、上場初日に初値が付かなければ、すべての銘柄に自動的に同じ措置が適用されるという説明は正確ではありません。規制の対象銘柄、開始日、継続期間は、東証のマーケットニュースで確認します。現金即日徴収規制は、既上場銘柄に発動されることもあります。
対象銘柄を買い付ける顧客は、注文時点で買付代金に充てられる現金を用意します。東証の自主規制法人による検査資料では、預り金の当日残高や、受渡日に買付代金へ充当できる十分なMRF残高なども、規制上の現金として扱われます。
初値を決める売買では、取引参加者が自己の計算で買い付けることを禁止する措置が併用されます。顧客注文に限って初値形成へ参加させ、過度な買い需要を抑えるためです。
現金即日徴収規制は、初値が決まる瞬間だけで終わりません。規制が適用された初値決定日は、その日の売買全体に及びます。初値決定後に買い注文を出す場合も、証券会社の注文画面と取引ルールを確認してください。
参考:日本取引所自主規制法人|売買審査業務のチェックポイント
日本の株式の普通取引は、通常、約定日の2営業日後に決済するT+2です。即日現金預託規制では、受渡日を待たず、注文日に買付代金を現金で確保する点が異なります。
保有株式の売却代金や代用有価証券を買付余力として使えるか、信用取引の注文を受け付けるかなどは、規制内容と証券会社の取扱いを確認する必要があります。口座に資産があっても、即日現金として認められる残高が足りなければ注文できないことがあります。
この規制は投資者と取引参加者に向けた売買ルールであり、上場会社が買付代金を徴収するものではありません。規制が発動されても、上場会社に新しい手続きが生じるとは限りません。
一方、初値が付かない状態が続くと、上場会社には投資家や報道機関から問い合わせが寄せられることがあります。IR担当者は、公開価格、募集・売出株式数、資金使途など、すでに開示した情報をすぐ説明できるよう整理します。未公表の重要事実がなければ、初値の動きだけを理由に不用意なコメントを出す必要はありません。
初値形成は市場の需給で決まります。即日現金預託規制の発動だけを根拠に、公開価格の設定が不適切だったと断定するのは避けるべきです。
実務では、どちらも買付代金を取引日に現金で徴収する東証の売買規制を指す呼称として使われます。証券会社独自の規制と取引所規制を区別する説明ではなく、対象銘柄ごとの東証発表を確認してください。
初値決定日の途中で初値が付いても、その日は現金即日徴収規制が続きます。翌営業日以降の取扱いは、東証の発表と証券会社の案内で確認します。
売却代金が規制上の現金として扱われるかは、口座への反映時期や証券会社の取扱いによります。注文前に、対象銘柄へ使える現金買付余力を確認してください。
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