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企業法務の用語集
初値とは、新規上場した株式について、証券取引所で最初に売買が成立した価格です。IPOでは上場前に公開価格が決まりますが、初値は上場後の売買注文に基づいて市場で決まります。公開価格と初値は意味も決定時点も異なります。
公開価格は、発行会社や売出人が投資家へ株式を募集・売出しするときの価格です。一般的には、主幹事証券会社が仮条件を示し、投資家の需要を確認するブックビルディングを経て決定します。
これに対して初値は、上場後に投資家が出した売り注文と買い注文が合致して、最初に約定した価格です。公開価格を上回ることも下回ることもあります。初値が公開価格を下回る状態は「公募割れ」と呼ばれます。
公開価格と初値の差だけで企業価値や上場の成否を断定することはできません。公開する株式数、市場環境、同時期の上場案件、投資家の需要など、複数の要因が価格へ影響します。
新規上場銘柄の初値は、売り注文と買い注文をまとめて突き合わせる板寄せ方式で決まります。条件を満たす値段で注文数量が合致すると売買が成立し、その約定価格が初値になります。初値が決まった後は、注文が入るたびに取引を成立させるザラバ方式へ移ります。
新規上場銘柄には、それまで継続的な市場価格がありません。東京証券取引所では、初値が円滑に決まるよう、初値決定前の気配表示や注文可能価格などについて通常銘柄と異なる取扱いを設けています。
参考:日本取引所グループ|新規上場銘柄の売買について教えてください
買い注文が売り注文を大きく上回る場合など、売買が成立する条件が整わなければ上場初日に初値がつかないことがあります。その場合は、取引所が公表する翌営業日の板中心値段、気配更新の上限・下限、更新値幅などに基づいて取引が続きます。
初値がつかないことは、株式の売買が成立していない状態を示します。気配値は注文状況を示す価格であり、実際の約定価格である初値とは区別が必要です。
参考:日本取引所グループ|新規上場(2日目)の初値決定前の気配運用について
初値騰落率は、公開価格に対して初値がどの程度上昇または下落したかを表す指標です。一般に、次の式で計算します。
初値騰落率(%)=(初値-公開価格)÷公開価格×100
たとえば公開価格が1,000円、初値が1,200円なら、初値騰落率は20%です。ただし、初値は上場時点の需給を反映した価格であり、上場後の業績や中長期の株価を保証するものではありません。
発行会社は、初値の高さだけで上場結果を評価するのではなく、公開価格の設定、調達額、株主構成、流通株式数、上場後の出来高などを併せて確認します。初値が公開価格を大きく上回った場合は需要が強かったと考えられる一方、公開価格が投資家需要に比べて低かった可能性も検討対象になります。
初値は市場の注文で決まるため、発行会社が直接操作できるものではありません。上場準備では、投資家が適切に判断できるよう、事業内容、リスク情報、資金使途、業績見通しなどを正確に開示することが重要です。
同じとは限りません。初値は上場後に最初に成立した価格で、終値はその日の最後に成立した価格です。初値決定後に売買が続けば価格は変動します。
いいえ。売買注文の状況によっては公開価格を下回り、公募割れになることがあります。公開価格を上回ることは保証されていません。
売り注文と買い注文の数量が合わず、売買成立の条件を満たさないためです。買い注文が大幅に多い場合にも、初値が翌営業日以降へ持ち越されることがあります。
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