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企業法務の用語集
浮動株比率とは、市場で流通する可能性が高い株式の分布状況を表す比率です。英語ではFree Float Weightといい、FFWと略されます。JPX総研が銘柄ごとに算定し、TOPIXなどの株価指数に使います。
上場株式のうち、大株主や会社役員などが長期的・固定的に保有すると見込まれる株式を固定株として推定し、それ以外を浮動株として扱います。浮動株比率は、概念上「1-固定株比率」で表されます。
実際の算定では、有価証券報告書や大量保有報告書などの公表資料を使い、株主の属性や保有目的を踏まえて固定株を推定します。単に発行済株式数から大株主上位の保有分を引くだけでは、JPX総研の浮動株比率と同じ値にはなりません。
浮動株比率の算定では、次のような株式が固定的に保有される株式として推定されます。
固定株の範囲や推定方法には細かな条件があります。企業が独自に計算した浮動株比率を指数算出へ使うことはできず、JPX総研の算定方法に従います。
浮動株比率は、TOPIXなどの指数を算出するためにJPX総研が算定する比率です。一方、流通株式比率は、東京証券取引所の上場審査基準・上場維持基準で使われます。
両者は市場で売買されやすい株式に注目する点では似ていますが、目的と算定対象が違います。IPOで確認する上場基準は流通株式比率であり、浮動株比率をそのまま代用できません。
上場維持基準の流通株式比率は、プライム市場が35%以上、スタンダード市場とグロース市場が25%以上です。これらは浮動株比率の基準ではありません。
参考:日本取引所グループ|流通株式に関する上場維持基準の詳細
TOPIXは、各銘柄の時価総額をそのまま使うのではなく、浮動株比率を反映した浮動株時価総額でウエイトを計算します。同じ時価総額の会社であれば、浮動株比率が低い銘柄はTOPIXに占めるウエイトも小さくなるのが基本です。
TOPIXに連動する投資信託やETFは、指数のウエイトを参考に株式を保有します。そのため、浮動株比率の定期・臨時見直しで指数ウエイトが変わると、連動運用する資金の売買に影響することがあります。
2026年10月以降のTOPIXでは、東証の全市場区分に上場する内国普通株式を対象に、年間売買代金回転率と浮動株時価総額の累積比率を使って構成銘柄を選びます。初回の定期入替は2026年10月、2回目は2028年10月に行われる予定です。
浮動株比率は指数ウエイトだけでなく、構成銘柄の選定に用いる浮動株時価総額にも関わります。上場会社は、大株主の異動、自己株式の取得・消却、公募・売出しなどが指数上の取扱いへ与える影響を確認する必要があります。
概念上は、上場株式から固定株を除いた割合です。ただし、JPX総研は公表資料と独自の算定方法を使って固定株を推定するため、会社四季報などの浮動株指標と同じ値になるとは限りません。
浮動株比率だけで株価は決まりません。指数ウエイトや売買可能な株式数には影響しますが、業績、投資家の需要、市場環境なども株価を左右します。
TOPIX構成銘柄の浮動株比率等のデータは、JPXの案内に従ってJ-Quants DataCubeなどで確認できます。上場維持基準の流通株式比率を知りたい場合は、各社の開示資料やJPXの上場会社情報を確認します。
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