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適時開示

読み: てきじかいじ 

適時開示とは、上場会社が、投資者の判断に重要な影響を与える会社情報を迅速かつ公平に公表する制度です。東京証券取引所の上場会社は、有価証券上場規程に基づき、対象となる情報をTDnet(適時開示情報伝達システム)で開示します。

金融商品取引法に基づく有価証券報告書などの法定開示とは、根拠となるルールが異なります。適時開示は、取引所規則により重要な情報をタイムリーに投資者へ届ける仕組みです。

参考:日本取引所グループ|制度概要 適時開示制度の概要等

適時開示の対象となる会社情報

東証の適時開示項目は、情報が生じた経緯や内容によって分かれます。個別の項目に該当しなくても、投資判断に重要な影響を与える情報は開示が必要になることがあります。

決定事実

上場会社の業務執行を決定する機関が決めた事項です。株式や新株予約権の発行、自己株式の取得、合併、会社分割、事業譲渡、業務提携、解散などが含まれます。

発生事実

会社の意思決定とは別に発生した事項です。災害による損害、訴訟の提起や判決、不渡り、主要株主の異動などが該当します。

決算情報と業績・配当予想の修正

決算短信のほか、業績予想や配当予想を修正する場合も対象です。子会社等に関する決定事実、発生事実、業績予想の修正なども開示項目に含まれます。

参考:日本取引所グループ|上場会社向けナビゲーションシステム

適時開示のタイミングとTDnetでの公表

開示すべき事項を決定したとき、または開示すべき事実が発生したことを把握したときは、直ちに開示するのが原則です。決算発表まで待てるとは限りません。開示要否を調べる間も、社内の情報管理を徹底する必要があります。

上場会社は、開示資料の提出や東証への事前説明、公衆への掲載などをTDnet上で行います。資料が適時開示情報閲覧サービスに掲載されると、報道機関にも同時に配信されます。

適時開示情報閲覧サービスでは、開示日を含む31日分の資料を無料で確認できます。過去10年分は東証上場会社情報サービスで閲覧できます。

参考:日本取引所グループ|TDnetの概要

適時開示に備えて企業が整えるべき体制

情報を集約する経路を決める

開示の遅れを防ぐには、各部署や子会社で生じた重要情報が情報取扱責任者へ届く経路を明確にします。決定事実、発生事実、決算情報では起点が異なるため、それぞれの報告担当者と期限を決めておくと運用しやすくなります。

開示要否の確認手順を用意する

担当部署は、個別の開示項目、軽微基準、投資判断への影響を確認します。判断に迷う案件を放置せず、経理、法務、IR、経営陣が短時間で協議できる体制が必要です。必要に応じて、東証や弁護士へ早めに相談します。

開示資料の作成と承認を同時に進める

決議後に初めて資料を作り始めると、公表が遅れます。案件の検討段階から開示資料の下書きを用意し、事実関係、数値、今後の見通しを確認します。公表前は、インサイダー情報に接する人を絞り、資料の共有範囲も管理します。

参考:日本取引所グループ|会社情報適時開示ガイドブック

適時開示でよくある疑問

適時開示はどこで確認できますか?

JPXの適時開示情報閲覧サービスで確認できます。会社名、会社コード、表題、開示時刻などから資料を探せます。

適時開示とプレスリリースは同じですか?

同じではありません。適時開示は取引所規則に基づく開示であり、TDnetを利用します。広報目的のプレスリリースを自社サイトに載せただけでは、適時開示の手続きを終えたことにはなりません。

公表後に誤りが見つかった場合はどうしますか?

誤りの内容と投資判断への影響を確認し、必要な訂正開示を速やかに行います。訂正理由と訂正箇所が読み手に伝わる資料を作成し、社内では再発防止策も確認します。

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