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目論見書未交付

読み: もくろみしょみこうふ 

目論見書未交付とは、金融商品取引法に基づき交付が義務付けられている目論見書を、有価証券の取得申込者に交付しないまま取引を行った状態のことです。投資家保護の根幹に関わる重大な違反行為です。

目論見書交付義務の概要

金融商品取引法第15条は、有価証券の募集・売出しを行う際に、取得申込者(投資家)が申込みを行う前に目論見書を交付することを義務付けています。この義務は発行者・引受証券会社・販売証券会社のいずれにも課せられます。

目論見書未交付が発生するケース

  • 営業担当者が目論見書交付手続きを省略して申込みを受け付けた場合
  • 電子交付システムの不具合により投資家が目論見書を閲覧できなかった場合
  • 訂正目論見書の交付が漏れた場合
  • 無登録の違法業者による勧誘(目論見書そのものが存在しない場合)

目論見書未交付の法的効果

  • 契約取消権:目論見書未交付を理由として、投資家は有価証券の売買契約を取り消すことができる(金融商品取引法第15条第3項)
  • 損害賠償責任:投資家に損害が生じた場合、証券会社・発行者は連帯して損害賠償責任を負う
  • 行政処分:証券会社は業務停止命令・登録取消し等の行政処分の対象となる
  • 刑事罰:故意に目論見書を交付しなかった場合は罰則の適用がある

企業法務での実務ポイント

IPO発行体としては、主幹事・幹事証券会社の目論見書交付体制を事前に確認し、特に電子交付システムの対応状況・交付記録の保存方法について合意しておくことが重要です。訂正目論見書が発生した場合の交付タイミングと手続きについても事前の取り決めが必要です。

関連法令

金融商品取引法第13条(目論見書の作成義務)、同法第15条(目論見書の交付義務・契約取消権)

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