弁護士とマッチングできます
企業法務弁護士ナビでは完全非公開で相談可能です。貴社の課題に最適解を持つ弁護士、最大5名とマッチングできます。
企業法務の用語集
日雇い派遣とは、派遣元と労働者の雇用契約が1日単位または30日以内で、その労働者を派遣先で働かせる形態です。労働者派遣法35条の4により原則として禁止されています。
禁止されるのは短期間の雇用そのものではなく、派遣元が30日以内の契約で雇った人を別の会社へ派遣することです。派遣先が労働者を直接雇う単発アルバイトや、職業紹介を経て勤務先と直接契約する働き方とは区別されます。
日雇い派遣では、雇用主である派遣元と、仕事を指示する派遣先が分かれます。雇用期間まで短いと、どちらが安全管理や教育、労働条件の説明に責任を持つのか曖昧になりやすく、雇用も不安定になります。
こうした問題を受け、2012年10月1日施行の改正労働者派遣法で、雇用期間が30日以内の日雇い派遣が原則禁止になりました。派遣契約の期間ではなく、派遣元と労働者が結ぶ雇用契約の期間で判断します。
例外は、業務の種類に基づくものと、労働者の属性に基づくものに分かれます。どちらか一方に該当すれば日雇い派遣が可能ですが、派遣元は根拠を確認して記録しておく必要があります。
適正な雇用管理に支障を及ぼすおそれがないとして、次の業務が例外に定められています。
業務名が似ているだけでは足りません。政令で定める業務の範囲に、実際の仕事内容が該当するかを確認します。たとえば看護師であれば、勤務場所を問わず日雇い派遣が認められるわけではなく、社会福祉施設等における看護業務であることが必要です。
業務が上記の例外に該当しなくても、労働者が次のいずれかに該当すれば日雇い派遣が認められます。
年収要件は、税金や社会保険料を控除する前の金額で判断します。副業の例外では複数の副業収入を合算するのではなく、主たる業務の収入が500万円以上かを確認します。世帯収入の例外では、本人が世帯収入の50%以上を担う主たる生計者に当たらないかも確認が必要です。
単発の仕事がすべて禁止されているわけではありません。勤務先が労働者を直接雇用する単発アルバイトは労働者派遣に当たらないため、日雇い派遣の禁止対象ではありません。
スポットワークのアプリも、仕組みはサービスごとに異なります。アプリ運営会社が雇用して勤務先へ派遣するなら日雇い派遣に当たり得ますが、アプリが求人を仲介し、勤務先と労働者が直接雇用契約を結ぶなら日雇い紹介または直接雇用です。サービス名ではなく、雇用主が誰か、誰から仕事の指示を受けるかで判断します。
派遣元と労働者が31日以上の雇用契約を結び、その期間を通じて継続的に雇用する実態があれば、日雇い派遣には当たりません。しかし、禁止を免れるためだけに31日以上と記載し、実際には単発勤務しか予定していない契約は問題になります。
契約期間だけを形式的に延ばすのではなく、勤務日数や所定労働時間、契約期間中の仕事の確保状況を確認してください。派遣元は、労働者が契約期間を通じて就業できるよう雇用管理を行う必要があります。
日雇い派遣の禁止に違反した場合、まず派遣元に対して指導や改善命令、事業停止命令、許可取消しなどの行政上の措置が問題になります。派遣先も違法な派遣を受け入れないよう、契約前と就業開始前の確認が必要です。
年収500万円以上という条件は、副業または主たる生計者ではない人として例外を使う場合の要件です。60歳以上、雇用保険の適用を受けない昼間学生、例外業務への派遣など、別の要件に該当すれば働けます。
アプリを使うだけでは判断できません。勤務先と直接雇用契約を結ぶ仕組みなら、通常は日雇い派遣ではありません。アプリ運営会社など別の会社が雇用し、勤務先の指揮命令を受けて働くなら、労働者派遣に該当する可能性があります。
社会福祉施設等における看護業務は例外業務に含まれます。ただし、勤務先や業務内容に条件があるため、看護師資格があるだけであらゆる施設への日雇い派遣が認められるわけではありません。
日雇い派遣は、派遣元との雇用契約が30日以内の労働者を派遣する働き方で、原則として禁止されています。例外業務または労働者属性の要件を満たす場合に限り可能です。短期人材を受け入れる企業は、契約名称だけで判断せず、雇用主、契約期間、実際の業務、例外根拠を確認してください。