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企業法務の用語集
雇用調整助成金とは、景気変動や産業構造の変化などの経済上の理由により事業活動の縮小を余儀なくされた事業主が、休業、教育訓練または出向によって労働者の雇用を維持した場合に、その費用の一部が助成される制度です。
売上が落ちた事業主へ一律に支給されるものではありません。雇用保険の適用事業主であること、事業活動や雇用量に関する基準を満たすこと、対象となる休業等を適切に実施することなど、複数の要件があります。
対象となる主な措置は、休業、教育訓練、出向です。休業の場合は、労使間の協定に基づいて所定労働日の全一日または一定の要件を満たす短時間休業を実施し、休業手当を支払います。教育訓練は、労働者の職業上の能力向上に役立つ内容であることが必要です。出向は、雇用関係を維持したまま一定期間ほかの事業所で働く形をとります。
対象労働者や実施方法には細かな条件があります。パートや有期契約労働者でも雇用保険の被保険者であれば対象になり得ますが、個別の要件を確認してください。
通常制度では、最近3か月の生産量や売上高などの事業活動を示す指標が前年同期と比べて一定以上減少していることなどが要件です。また、直近の雇用量が一定以上増えていないこと、労使協定を締結していること、対象期間や支給限度日数の範囲内であることも確認します。
助成額は、事業主が支払った休業手当などを基礎に、所定の助成率を掛けて計算します。基本の助成率は中小企業と大企業で異なり、1人1日当たりの上限額も設けられています。上限額や要件は改定されるため、申請する判定基礎期間に対応する最新のガイドブックを必ず参照しましょう。
まず、休業等の計画を立て、対象期間、対象者、実施日、休業手当の支払率などを労使協定で定めます。そのうえで休業等を実施し、賃金台帳、出勤簿またはタイムカード、休業手当の支払いを確認できる書類などを整えて、管轄の労働局またはハローワークへ支給申請します。オンライン申請も利用できます。
提出期限を過ぎたり、実際の勤務状況と申請内容が一致しなかったりすると、支給を受けられないことがあります。自主出勤、残業、休日労働があった場合も、正確に記録しなければなりません。
実際には働いていた日を休業日として申請する、賃金台帳や出勤簿を改ざんする、休業手当を支払っていないのに支払ったと装うといった行為は不正受給に当たります。不正受給が判明すると、支給取消しや返還に加え、事業主名の公表、一定期間の助成金不支給などの措置を受ける可能性があります。
申請を外部の専門家へ依頼する場合でも、申請内容の責任は事業主にあります。勤怠記録、賃金台帳、労使協定、会計資料の整合性を確認し、根拠資料を適切に保管してください。
売上などの事業活動指標の減少は要件の一つですが、それだけでは受給できません。雇用量、対象労働者、休業等の方法、支給限度日数、申請期限など、すべての要件を満たす必要があります。
雇用保険の被保険者であり、ほかの要件も満たせば対象になり得ます。雇用保険の被保険者でない労働者は、通常の雇用調整助成金の対象とは扱いが異なるため、最新の制度案内を確認してください。
適正な申請に基づいて支給された助成金は、原則として返済不要です。ただし、要件を満たしていなかった場合や不正受給が判明した場合は、返還を求められます。
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