弁護士とマッチングできます
企業法務弁護士ナビでは完全非公開で相談可能です。貴社の課題に最適解を持つ弁護士、最大5名とマッチングできます。
企業法務の用語集
公務員の身分保障とは、法律や人事院規則などに定められた事由・手続によらなければ、職員を本人の意に反して降任、休職、免職、降給できないとする仕組みです。政治的な都合や恣意的な判断によって職員の地位が左右されることを防ぎ、公正で安定した行政運営を支える役割があります。
身分保障は、職務上の問題があっても処分できないという意味ではありません。勤務実績、心身の故障、職務への適格性、組織改廃による過員など、法律上の要件を満たす場合には分限処分が行われます。また、職務上の義務違反や非行がある場合には懲戒処分の対象となります。
一般職の国家公務員については、国家公務員法75条が身分保障の原則を定めています。職員を意に反して降任、休職、免職、降給できるのは、法律または人事院規則に定める事由による場合に限られます。分限処分の具体的な事由は同法78条などに規定されています。
地方公務員についても、地方公務員法27条が分限・懲戒の公正を求め、同法28条が本人の意に反する降任、免職、休職、降給の事由を定めています。国家公務員と地方公務員では適用法令や不服申立ての機関が異なるため、処分を検討するときは職員の身分と適用規定を確認しなければなりません。
分限処分は、公務の能率を維持する観点から、職員がその職務を十分に果たせない場合などに行う処分です。勤務実績不良、心身の故障、職務への適格性の欠如などが典型例です。職員への制裁を目的とするものではありません。
これに対し、懲戒処分は、法令違反や職務上の義務違反、全体の奉仕者としてふさわしくない非行に対する制裁です。同じ「免職」であっても、分限免職と懲戒免職では目的と要件が異なります。処分理由を混同すると、処分が違法または不当と判断されるおそれがあります。
一般職の国家公務員は、懲戒処分や、意に反する免職・休職・降任・降給などを受けた場合、人事院に審査請求を行えます。人事院は処分に違法または不当な点がないかを審理し、処分を承認、修正または取り消します。地方公務員の場合は、人事委員会または公平委員会への審査請求が基本です。
処分を行う側は、根拠条文の確認だけでなく、事実調査、本人への説明、弁明の機会、判断過程の記録など、手続の公正さにも注意が必要です。
公務員であっても、法定の要件を満たせば免職されます。ただし、民間企業の労働者とは異なる法体系が適用され、分限免職または懲戒免職として定められた要件と手続を満たす必要があります。
勤務実績不良は分限処分の事由になり得ますが、評価結果だけで直ちに免職できるわけではありません。指導や改善機会の付与、客観的な資料の蓄積などを踏まえ、処分の必要性と相当性を慎重に判断します。
一般職の国家公務員は人事院に、地方公務員は原則として人事委員会または公平委員会に審査請求できます。対象となる処分や申立期間があるため、処分説明書と適用法令を早めに確認することが大切です。
【関連記事】