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企業法務の用語集
労働者派遣法とは、労働者派遣事業の適正な運営を確保し、派遣労働者の保護と雇用の安定を図るための法律です。正式名称は「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」です。派遣会社である派遣元だけでなく、派遣労働者を受け入れる派遣先にも義務を定めています。
労働者派遣では、派遣元が労働者と雇用契約を結び、派遣先が業務上の指揮命令を行います。賃金の支払いや雇用管理は派遣元が担い、派遣先は契約で定めた業務の範囲で指示します。
請負や業務委託では、注文者が受託会社の労働者へ直接指揮命令を行いません。契約名が請負であっても、実態として注文者が労働者へ直接指示していれば、偽装請負と判断されるおそれがあります。
参考:e-Gov法令検索|労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律
派遣先には、同一の事業所で派遣を受け入れる期間と、同一の派遣労働者を同じ組織単位で受け入れる期間について、原則3年の制限があります。事業所単位の期間を延長するときは、抵触日の1か月前までに過半数労働組合などから意見を聴く必要があります。
派遣元で無期雇用される労働者や60歳以上の労働者など、期間制限の対象外となる場合もあります。企業は事業所単位と個人単位の抵触日を分けて管理しなければなりません。
派遣元との労働契約期間が30日以内の日雇派遣は、対象業務や労働者の属性が例外要件に該当する場合を除いて原則禁止です。また、紹介予定派遣などの例外を除き、派遣先が事前面接や履歴書の提出を求め、受け入れる派遣労働者を特定することも認められていません。
港湾運送業務、建設業務、警備業務、一定の医療関係業務などでは、原則として労働者派遣を利用できません。派遣元と派遣先は、契約前に予定業務が禁止対象に当たらないかを確認する必要があります。
派遣元は、派遣労働者の待遇について「派遣先均等・均衡方式」または「労使協定方式」のいずれかを採用します。派遣先均等・均衡方式では、派遣先の通常の労働者との間で不合理な待遇差が生じないようにします。労使協定方式では、法定要件を満たす労使協定に基づいて待遇を決定します。
派遣先は、待遇決定に必要な比較対象労働者の待遇情報などを派遣元へ提供しなければなりません。派遣元と派遣先の情報連携が不足すると、適切な待遇決定や説明ができなくなるため注意が必要です。
2026年10月1日から、派遣労働者を雇い入れるときや派遣するときの明示事項に、待遇の相違の内容や理由などについて派遣元へ説明を求められる旨が追加されます。派遣元は、労働条件や就業条件を明示する書式を施行日までに見直す必要があります。
同じ改正では、同一労働同一賃金ガイドラインの明確化と、公正な評価による待遇改善の促進も行われます。派遣元は評価方法を点検し、評価結果が待遇改善へつながる仕組みになっているか確認することが重要です。
参考:厚生労働省|派遣労働者の同一労働同一賃金 改正ポイントのご案内
派遣先は、派遣元の許可、派遣契約の内容、禁止業務への該当性、抵触日を確認します。受け入れ後は、派遣先責任者の選任、派遣先管理台帳の作成、苦情処理、安全衛生の分担などを適切に行います。
契約にない業務を命じたり、別会社の指揮命令下で働かせたりすると、違法派遣や二重派遣の問題が生じます。現場の管理職にも契約上の業務範囲と指揮命令系統を共有することが欠かせません。
同一の組織単位で同じ派遣労働者を受け入れられる期間は原則3年です。無期雇用の派遣労働者や60歳以上の労働者などは例外となります。
派遣契約と就業条件で定めた業務の範囲を超える指示は避ける必要があります。業務を変更する場合は、派遣元と協議し、必要な契約変更や労働者への明示を行います。
派遣では派遣先が労働者へ指揮命令します。業務委託では受託会社が自ら労働者を指揮し、注文者は直接指示しません。契約書の名称ではなく、実際の働かせ方で判断されます。
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