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企業法務の用語集
最低賃金とは、最低賃金法に基づき、使用者が労働者へ支払わなければならない賃金の最低額です。契約で最低賃金を下回る額を定めても、その部分は無効となり、使用者は最低賃金額との差額を支払う必要があります。
最低賃金には、都道府県ごとに定める地域別最低賃金と、特定の産業について定める特定最低賃金があります。両方が適用される労働者には、高いほうの金額を支払わなければなりません。
地域別最低賃金は、雇用形態や呼び方にかかわらず、原則としてその都道府県内で働くすべての労働者に適用されます。正社員だけでなく、パート、アルバイト、嘱託、臨時雇用の従業員も対象です。派遣労働者には、派遣元ではなく派遣先の事業場に適用される最低賃金を使います。
参考:厚生労働省|最低賃金法
2026年度は、全都道府県の地方最低賃金審議会による改定額の答申が出そろい、全国加重平均額は1,177円となりました。前年度から56円の引上げです。答申額は、異議申出に関する手続と都道府県労働局長の決定を経て、2026年10月1日から12月2日までの間に順次発効する予定です。
答申が公表されても、発効日前から新しい額が適用されるわけではありません。給与計算では、従業員の勤務地と各都道府県の発効日を確認し、適用日の途中で賃金額を切り替えます。
最低賃金との比較に使うのは、毎月支払う基本的な賃金です。実際の支給総額をそのまま比較するのではなく、次の賃金を除外します。
名称だけで判断せず、その手当が何に対して支払われるかを確認します。毎月固定で支給する職務手当や役職手当は、原則として比較対象に含まれます。
参考:厚生労働省|賃金の額や支払方法などは、労基法等で規制がありますか?
時間給を、そのまま適用される最低賃金額と比較します。
日給を1日の所定労働時間で割り、1時間当たりの金額へ換算して比較します。日額で定める特定最低賃金が適用される場合は、その定めに従います。
最低賃金の比較対象となる月給額を、1か月平均所定労働時間で割って時間額を求めます。年間の所定労働日数と1日の所定労働時間から平均所定労働時間を算出するため、単純に毎月の暦日数や実労働時間で割る計算ではありません。
出来高払制などの賃金総額を、その賃金の計算期間に出来高払制で働いた総労働時間で割り、時間額へ換算します。固定給と組み合わせている場合は、それぞれを時間額に直して合算します。
参考:厚生労働省|最低賃金制度
最低賃金の改定に合わせて基本給や手当を変更するときは、賃金規程、雇用契約書、求人情報、給与計算システムを同じ時期に修正します。一部だけ古い金額が残ると、差額の未払いが生じやすくなります。
参考:厚生労働省|賃金の額や支払方法などは、労基法等で規制がありますか?
原則として適用されます。試用期間中という理由だけで最低賃金を下回る賃金にはできません。都道府県労働局長の許可を受けた減額特例に該当する場合に限り、許可された範囲で減額できます。
固定残業代のうち時間外労働などの割増賃金に当たる部分は、最低賃金との比較から除外します。基本給や算入できる手当だけで時間額を計算してください。
同意があっても最低賃金を下回る部分は無効です。最低賃金額と同額の定めがあったものとして扱われるため、会社には差額の支払義務が生じます。
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