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企業法務の用語集
確定拠出年金とは、あらかじめ拠出された掛金とその運用益の合計をもとに、将来の給付額が決まる私的年金制度です。英語名のDefined Contribution Planを略して「DC」とも呼ばれます。将来の給付額が先に決まる確定給付企業年金とは異なり、運用結果によって受取額が変わります。
確定拠出年金は、企業が実施する企業型DCと、国民年金基金連合会が実施する個人型確定拠出年金のiDeCoに大きく分かれます。
企業型DCは、制度を導入した企業の従業員が加入する仕組みです。原則として事業主が掛金を拠出し、規約に定めがある場合は、加入者が掛金を上乗せするマッチング拠出も利用できます。
iDeCoは、加入者が自ら申し込み、掛金を拠出する制度です。勤務先の企業年金の有無や加入者の区分によって、加入条件や拠出限度額が異なります。企業型DCとiDeCoを併用できる場合もありますが、マッチング拠出との同時利用はできません。
加入者は、運営管理機関が提示する投資信託、保険商品、預貯金などから運用商品を選びます。複数の商品を組み合わせたり、途中で商品を変更したりすることも可能です。元本確保型の商品もありますが、すべての商品で元本が保証されるわけではありません。手数料や価格変動のリスクも理解して選ぶ必要があります。
企業型DCを実施する事業主には、加入者が適切に運用できるよう、必要かつ適切な投資教育を行う義務があります。制度導入時だけでなく、加入後も情報提供の機会を設けることが重要です。
確定拠出年金には、掛金の拠出時、運用時、給付時に税制上の措置があります。iDeCoの加入者掛金や企業型DCのマッチング拠出における加入者掛金は、一定の範囲で所得控除の対象です。運用益は運用期間中、原則として非課税となり、給付時は受取方法に応じて公的年金等控除や退職所得控除の対象となる場合があります。
税務上の取扱いは個人の状況や受取方法によって変わるため、具体的な判断は税務署や税理士などに確認してください。
2026年4月1日から、企業型DCのマッチング拠出について、加入者掛金が事業主掛金を超えてはならないという制限が撤廃されました。加入者は、制度全体の拠出限度額の範囲で、事業主掛金の額を超える加入者掛金を設定できるようになっています。
同日から、退職などで加入資格を失うことが見込まれる段階で、事業主が資産移換について説明することも義務づけられました。企業は規約、給与控除、従業員への案内、退職時の説明手順を現行制度に合わせて確認する必要があります。
確定拠出年金の資産は、転職先の企業型DCやiDeCoなどへ移せる場合があります。これをポータビリティといいます。必要な手続きをせずに一定期間が過ぎると、資産が自動移換され、運用されないまま手数料がかかることがあります。
企業は、退職予定者に資格喪失日、移換先の選択肢、手続期限、問い合わせ先を早めに案内することが大切です。加入者も、転職先の制度を確認し、期限内に手続きを進めます。
投資信託など価格が変動する商品を選ぶと、元本割れする可能性があります。元本確保型の商品にも、利率や手数料を含めた確認が必要です。
原則として事業主が拠出します。規約に定めがあれば、加入者がマッチング拠出によって掛金を上乗せできます。
確定拠出年金は老後の資産形成を目的とする制度であり、原則として退職しただけでは自由に現金化できません。転職先の制度やiDeCoなどへの資産移換を検討します。
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