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企業法務の用語集
高学歴ワーキングプアとは、大学院修了者や博士号取得者などが、高度な教育や専門性を身につけているにもかかわらず、安定した職や十分な収入を得にくい状態を指す表現です。法律上の定義がある用語ではなく、ポストドクターや非常勤講師など、任期付き・非正規の仕事を続ける研究者の問題を説明する場面で多く使われます。
もっとも、「高学歴なら必ず安定して働ける」という前提で個人の状況を一括りにするのは適切ではありません。専門分野、希望する職種、地域、家庭事情などによって、就業の選択肢や収入は大きく異なります。
博士課程を修了した人の進路は、大学教員や研究職だけではありません。しかし、専門分野によっては常勤の研究ポストが限られ、任期付きのポストドクターや非常勤講師を重ねることがあります。文部科学省も、若手研究者の安定的なポスト不足やキャリアパスの多様性の欠如を課題として挙げています。
一方、企業の採用では、職務内容を限定しない新卒一括採用が中心だったため、博士人材の専門性や研究経験をどの職務で生かすのかが伝わりにくいこともありました。採用後の役割や評価基準が曖昧なままでは、本人と企業の期待にずれが生じやすくなります。
参考:文部科学省|博士人材追跡調査―第5次報告書―を公表しました
企業が博士人材を採用する際は、学位の有無だけで判断せず、研究で培った仮説設定、調査、分析、プロジェクト管理などの能力を、具体的な職務と結びつけて評価することが大切です。求人段階で担当業務、必要な専門性、権限、成果の評価方法を示すと、入社後のミスマッチを減らせます。
処遇についても、年齢や一律の勤続年数だけではなく、職務の難易度や専門性に沿った基準を設ける必要があります。有期労働契約を用いる場合は、契約期間、更新の有無・判断基準、無期転換ルールを確認し、更新時の説明と記録を残しておきましょう。
文部科学省は、博士人材がアカデミアに限らず社会の多様な分野で活躍できるようにする施策を掲げています。企業側にも、研究分野を事業課題へ翻訳できる採用担当者や受入部門の育成が求められます。
参考:文部科学省|「博士人材活躍プラン~博士をとろう~」について
統一された法的基準はありません。学歴に比べて不安定な雇用や低い収入に置かれている状況を表す社会的な呼称であり、特定の年収額だけで決まるものではありません。
博士課程修了者の進路は多様であり、修了したことだけで決まるものではありません。ただし、専門分野によって常勤ポストの数や民間企業での採用機会が異なるため、早い段階から複数の進路を検討することが重要です。
有期労働契約による採用は可能です。ただし、契約更新や雇止め、通算契約期間が5年を超えた場合の無期転換申込権など、労働契約法上のルールに沿った運用が必要です。
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